2014年9月15日 産経の主張 「参院の選挙制度」「自民は改革先送り政党か」
「アリの一穴」
産経の主張に「参院の選挙制度」「自民は改革先送り政党か」が書かれている。
主張の主旨である「自民は改革先送り政党か」は、正論である。「1票の格差」是正に向けた参院の選挙制度改革が、自民党の内部対立によって迷走し、年内取りまとめが困難となっているからである。25年参院選を巡る16の訴訟で、高裁レベルで「違憲・無効」を含む厳しい判断が示され、最高裁が早ければ年内に統一判断を下すからである。年内取りまとめは待ったなしである。
問題は、与野党の参院選挙制度協議会の座長を務めてきた脇雅史幹事長を、改革に慎重な溝手顕正参院議員会長が更迭したことである。選挙区を都道府県ごととなっている現行制度を改め、22府県を11選挙区に合区、再編する脇氏の座長案を葬り去るために、である。自民党の「金城湯池」である1人区が減るのを嫌ったためだ。公明党や野党は賛成していたのに、自民党の党利党略・私利私欲で潰したのである。国民は注視している。安倍長期政権崩壊のアリの一穴になりかねない。安倍首相は、参院の選挙制度改革に介入すべきである。