2014年6月30日 毎日 「滋賀知事選きょう告示」「自公『脱原発』警戒」「民主、政党色出せず」

毎日に「滋賀知事選きょう告示」「自公『脱原発』警戒」「民主、政党色出せず」が書かれている。

「任期満了に伴う滋賀県知事選が26日に告示される。滋賀県は関西電力大飯原発のある福井県に隣接しており、自民、公明両党は選挙戦を通じ『脱原発』の機運が再燃すれば、安倍政権の目指す原発再稼働にも影響しかねないと警戒。一方、『野党統一候補』を実現できなかった民主党は、3選出馬を見送った嘉田由紀子知事の後押しに期待し、『無党派』をアピールするため側面支援に回る。

選挙戦は自民、公明両党が推薦する元経済産業省官僚の小鑓隆史氏、嘉田氏の支援する前民主党衆院議員の三日月大造氏、共産党推薦の党県常任委員の坪田五久男氏の新人3人による争いになる見通し。7月13日に投開票される。

自民、公明両党の幹事長・国体委員長は25日、東京都内で会談し、県知事選の勝利に全力で取り組む方針を確認した。自民党の石破茂幹事長は『嘉田県政後の選挙で、自公両党の推す知事を誕生させる』と記者団に強調。自身も26日に滋賀入りし、応援演説に駆け回る予定だ。

自民党はすでに党職員や国会議員秘書を現地に派遣し、県内の企業・団体を強く締め付けている。党幹部は『党独自の世論調査は4対3で小鑓氏が上回っている』と自信を示す。しかし、衆院当選4回を数える三日月氏が知名度で勝っており、与党は県連組織の引き締めに躍起となっている。

一方、民主党は当初、4月の衆院鹿児島2区補選と同様、滋賀県知事選でも維新、結い、生活各党などとの野党共闘を模索した。しかし、民主党の党勢が回復しない中、嘉田氏の後継指名を受けた三日月氏陣営が『党は前面に出ないでほしい』と要請。三日月氏は民主党を離党し、できるだけ政党色を薄めて無党派層に支持を訴えている。

このため、告示日の26日は海江田万里代表、大畠章宏幹事長ら民主党幹部は現地入りせず、応援に入るのは馬淵澄夫選対委員長や、三日月氏に近い中堅・若手議員だけ。大畠氏は19日の記者会見で『党ができることを迷惑をかけない形でやる』と苦しい対応を余儀なくされている。

野党の対応は割れている。維新は自主投票を決めたものの、県総支部は小鑓氏を推薦。7月に分党を控えていることもあり、橋下徹氏のグループの松野頼久国会議員団代表は25日、記者団に対し知事選について『党は見守るということだ』と述べるにとどめた」。

自民党の独自世論調査では4対3で小鑓氏が上回っているが、公明党の漆原国対委員長は「情勢は厳しい。こちらの候補は元官僚で『上から目線』が残る」と危機感をあらわにしている。接戦である。知名度で先行している三日月氏に、小鑓氏が知名度で追いつけるかが、勝機となる

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