2025年6月12日 アメリカ・LA暴動

アメリカ・ロサンゼルスに於いて不法移民に対しての一斉摘発が始った事に対して、抗議活動が過熱している。それに対して州知事の同意なく州兵を派遣したトランプ大統領に批判が出ている。大統領が直接派遣するのは60年ぶりとのことだ。そもそもカリフォルニア州は移民政策に寛容であった民主党の牙城でもあり、政争的な要素があるのだろう。

当然、州知事は強く反発しているが、トランプ大統領が署名した内容は「抗議や暴力行為が法の執行を直接阻む場合、合衆国政府の権威に対する反乱のひとつの形態となる」としている。またトランプ氏はSNSと通じて「カリフォル二ア州知事とロサンゼルス市長が職務を果たせないから連邦政府が介入した」追加で「かつては偉大だった都市ロサンゼルスは不法移民や犯罪者達に占領されている」と投稿している。

この事案にカリフォルニア州知事のニューサム氏は「大統領は感情をあおっている」とし事態をよりエスカレートさせていると批判のコメントを出している。
同じくロサンゼルス市長も「私達が目にしてるのは、政権によって引き寄せられた混乱である」とコメントしている。 ロサンゼルスは約4割が外国出身とされており地場産業にも深く関与している。また不法移民などの被拘束者に対しても弁護士費用の一部を州が支援したりと、移民に対して寛容な政策をとってきた州でもある。

事の始まりはICE(連邦政府移民税関捜査局)が6日に不法移民の一斉摘発により100人以上が拘束された。これに抗議活動が活発化し暴動に発展していった。この事態にトランプ大統領は州兵2000人の派遣を指示し、8日には300人が現地に展開した。かつて1992年に起きたロス暴動を彷彿させる。
ニューサム知事は表明こそしてないが、次期大統領選民主党有力候補に名前が上がっている。政争が事態をより深刻化してるのは残念であると同時にアメリカがより独裁的な国家に進んでいくのは同盟国としては憂慮する。

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