指導者不在の柔道界

2024年8月15日 高野育郎 - グループアム代表 -
パリオリンピックでの日本柔道の醜態に、なぜ誰も触れないのだろう。日本柔道は,ただ一人の女子選手の無様な行為により地に落ちた。
金メダルを有力視され、その期待と重圧にもつれているあいだに、すっと技がかかってしまった。
緊張と慢心と油断が思いもかけない敗戦を呼び込んだ。

畳みを降りた選手は通路で泣き崩れた。
会場中に響きわたる泣き声は尋常なものではなかった。戦いで消費されなかったエネルギーは泣き声に変わった。
見苦しいの一言で片付けられるような生やさしい醜態ではなかった。

強いから日本代表に選ばれるのだろう。
柔道界は未熟な若者をどのように教育しているのだろう。常に平常心を持つことを指導し,畳を降りた日常でこそ柔道家として振る舞えと教えているのではないか。

指導者を指導しなければ,またこのようなことが起きるだろう。
日本を代表する競技のひとつであるが故に注目度も高い。
メダルも無いよりもあったほうがいいが、敗者であっても美しく気高くあって欲しい。
また、このような醜態を晒すようなことがあれば,大きく日本人の存在を毀損することになる。
ジャパン神話を崩してはならない。
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