趣味【乗馬】 – 若狭勝


趣味・乗馬について


インタビュアー:
乗馬を趣味にされていると拝見したのですが,なぜ馬にたどり着いたのですか?

若狭氏:
元々大型バイク ハーレーに乗っていたのです。乗り物が好きなんです。
馬というのは、本当に、自分でもっている事はもっているんです。馬を身近に観ていると、いろんな学ぶべき物が多いんです。
たとえばですね、「馬鹿」ってありますよね。馬ってある意味馬鹿なんです。自分の名前を覚えない。
競馬馬でオーナーが変わると名前も変わるんですが、全くとんちゃくない。一度 自分の名前を呼ばれて振り向けば、犬のように振り向けば、もっと最大のかわいさがでてくるんですけれども、名前を呼ばれても自分の事かわからないという意味では馬鹿なんです。
逆に、痛い目をしたとかいう意味での記憶力とかそういうのがすごくあるんです。

なでたりなんかすると馬もなでてくると。ほおずりしてくるとか。そういう意味のセラピー的なところもあるし。なおかつ馬をみてるとですね、馬ってそもそも草食動物であって何か物音がすると自分に対しての攻撃だと思うんです。
馬はマイナス思考の固なんです。ですから馬を観ていると 人間という物が草食動物ですから所詮最初は、人間もマイナス思考だということがわかるんです。

だからよく私が部下やなんかで相談にこられて 「誰々さんから
お前のマイナス思考が悪いんだよ」とよく言われるんですけど という相談を受けた際に、この話しをするんです。「そもそも馬はマイナス思考」「人間も草食動物だからマイナス思考」マイナス思考が出発点だと。だからいくら俺はプラス思考だといってる人間であっても、所詮みなマイナス思考なんです。マイナス思考でなければ生きられないんです。
そういうようなことを馬を通してわかっていくんです。

「たまとり」というのがあるんです。
雄の馬が、春先になると雌馬をみるとどうしても興奮するんで、雄のたまをとるんです。たまをとる。施術というのにぼくは立ち会うんです。
獣医が筋弛緩剤というのを打つんですけれども、筋弛緩剤の量が多くても少なくてもダメなんです。

ちょうど良い量を打つとすぐに馬が腹ばえに横たわるんです。
獣医がメスをうってまたがってそして、放り投げた後に ぽんぽん と肩を叩くと 起き上がるんです。
それが筋弛緩剤が少ないと、メスを入れた時に大暴れしますし、逆に
多いと、ぽんぽんとたたいても起き上がらない。そのまま。
そのままで 最初の頃は自分が雄だと思っているから 興奮するんですけども
期間が経ってくると、雌馬をみてもどうのこうのというのがなくなるんです。
それも、馬をみていてそういう特異な体験として。
馬はかわいいですね。

蹴られますね。後ろから。マイナス思考の固まりですから。


(テキスト提供:THE NEW CLASSIC [ニュークラシック]
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