2014年5月6日 毎日 「首相、法人減税へ決意」「英シティ-で演説、投資呼び掛け」

毎日に「首相、法人減税へ決意」「英シティ-で演説、投資呼び掛け」が書かれている。

「英国訪問中の安倍晋三首相は1日午前(日本時間同日夜)企業向けの対日投資セミナーであいさつし『私の成長戦略は2020年までに対日直接投資の倍増を目指している。投資家にとって刺激的に改革を進めていく』と訴えた。同日夜(同2日未明)には世界有数の金融街であるシティーで演説し、法人税改革に取り組む意欲を改めて表明、積極的な対日投資を呼び掛ける。

首相はシティーでの演説で『競争に身をさらし、粘り腰を鍛えることが成長軌道に不可欠だ』と述べ、日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)を15年中に妥結させる決意を強調。日米の環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉と合わせ、日米欧で世界の貿易交渉をリードすべきだとアピールする。

焦点の法人税減税については『法人税の改革を一層進める』と語り、実効税率の引き下げに決意を示す。首相が欧州で法人減税に言及するのは今年1月、スイスであった世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)以来。その際は、4月からの法人減税に触れたうえで『今年、さらなる法人税改革に着手する』と表明していた。与党内には財源の手当てが難しいとして慎重論が根強いが、外国人投資家の期待が高いことから、首相は成長戦略の柱だとして理解を求める方針だ。

また首相は、公的年金の積立金運用にも言及。世界最大の運用資産を持つ『年金積立金管理運用独立行政法人』(GPIF)に関し『先を見すえた改革を進める。その一環として運用戦略を決める委員会メンバーが一新された』と述べ、運用の見直しを表明する。株式などへの運用を増やす方向を示し、日本の株式市場への投資家の関心を高める狙いがある。

4月に消費税率を8%に引き上げたことについては『注意が必要だが、消費を冷え込ませる恐れは心配したほどないのではないか』と説明。医療制度改革の継続や雇用制度の見直し、原発の再稼働などを通じ、日本経済を活性化させると訴えた」。

英国訪問中の安倍首相はロンドンのシティーで講演し、法人実効税率の引き下げに言及、1月のスイス・ダボスに続き、再度「国際公約」とした。財務省・自民党税調への圧力である。国際世論、市場を味方にして押し切る狙いである。

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