2025年11月6日 高市首相代表質問
高市首相は4日に衆議院本会議において所信表明演説に対する各党代表質問にのぞんだ。維新との連立合意に盛り込まれた議員定数削減などに意欲を示した。
「身を切る改革として重要」とし、今国会中に法案提出と成立を目指すとしている。早速、野党からは反対意見も出ている事も考慮してか、策定に対しては各党から出来るだけ幅広い賛同を得られる事が重要とも述べている。
定数削減は維新側が主張してきた事であるが、比例部分に焦点があてられている為、公明党を筆頭に少数政党には不利になる傾向があり少数意見をどの様に扱うかも課題となる事案であろう。
高市首相は政治と金問題に対して「政治への信頼を損ねることになってしまった事について総裁として心よりお詫びを申し上げる」と陳謝した。
野党から批判が出ている関与した議員の要職起用については「それぞれの議員が丁寧に真摯に説明責任を尽してきた」と答えている。
政治と金に関連し野党側から規制強化案が出ている企業・団体献金は「必要性や相当性についてよく議論する必要がある」と慎重な答弁に終始した。
その一方強く主張したのは連立の合意事項でもある安保政策だ。防衛費の増額の前倒しに積極的で、自衛隊の人的基盤強化やドローンに関する整備強化など対GDP比2%水準は達成すると述べている。また防衛装備移転三原則(輸出可能な防衛装備品を限定してる)の運用指針「5類型」の撤廃も見直しを早期に実現すべき検討していくと述べている。
国家情報局に関してはインテリジェンス活動を統括する部門として「早急に論点を整理して検討を進める」としている。
自民党の党是でもある憲法改正に於いては「少しでも早く賛否を問う国民投票がおこなわれる様な環境を作っていけるよう粘り強く全力で取り組む」と述べている。高市首相らしい代表質問のやり取りであった思うが、政治と金の部分に於いては慎重さが感じられた。連立入りした維新の共同代表藤田氏にも疑念が生じて会見を余儀なくされている。法律には抵触しないから全く問題無いとの姿勢では国民の信頼を得られないと思う。公人として権力を持つものは「李下に冠を正さず」のセンスが必要であろう。

