2025年10月21日 自民党維新と閣外協力
高市自民党総裁誕生後、公明党が離脱し首班指名をめぐり混迷をした政治状況の中、自民党は日本維新の会と協議をしてきた。
維新の会から遠藤国会対策委員長が首相補佐官に就くことなどで、連携が進んだようだ。自民党は維新からも入閣を要望したようだが、一体化を避けたいのか維新は大臣だけでなく副大臣や政務官も出さない閣外協力に留まるようだ。
吉村共同代表は高市総裁から2つ以上の閣僚ポストを提案されたそうだ。
自民党側としては閣僚を引き入れて閣内協力を求め、共に責任を共有し、政権安定を求めていきたいところであろう。予算案や重要政策決定時に於いて、閣議決定に加わることにより「閣内不一致」の言動を避けたい狙いもある。
また自民党内には維新に対して公明党の様な統率が取れてない事に閣外協力に不安視する声もある様だ。一方、維新側は閣僚を出さない閣外協力に留める事により自由度が増し、ポスト狙いの連立との批判を避けたい意向もあるだろう。
今月15日の連立協議の折、吉村共同代表は「連立は閣内に入る事だと認識している」と語っていたが、18日になると「どういう体制が一番、政策実現可能性が高いかという視点から判断していく、ポストが欲しいとか大臣に就きたいとかそんな気は全くない」とニュアンスが変わってきている。
ただ維新側から就く首相補佐官は首相官邸の中で政策運営に責任を持つ立場であり、閣僚では無いが、完全に閣外とも微妙に感じる。野党も含めた今回の混迷の中で自民党の権力への執着と駆け引きを見せられた感があるが、維新側が出してきた条件も初回と違い議員定数削減が優先されているように感じる。
そもそも自民党凋落の主原因である政治と金、企業団体献金改革はこの政権でも進まないだろうと感じる。

