2023年1月9日 元駐日大使 王毅氏が中国外交の顔に

中国国務委員兼外相の王毅氏が中国の外交の政策を統括する立場の中央外事工作委員会弁公室主任に就任した発表があった。昨年の共産党大会でトップ24人の政治局員にも選ばれている中国共産党のエリートだ。 王毅氏は中日大使や国務院台湾事務弁公室主任などを歴任後、2013年に外相に就任し2018年からは国務委員も兼務している。中国外務省サイトの寄稿には「国際情勢はより複雑になり、100年に一度の変革はかつてない厳しさで進んでいる」との認識を示した。

習近平国家主席は冷戦を繰り返してはいけないと指摘しつつも、台湾問題に関しては「中米関係の政治的基礎であり、超えてはならない一線だ」と強く主張している。 昨年のペロシ米下院議長の台湾訪問に関して「中国の警告にもよらず訪台したした事には、我々は断固対抗し国家主権を守る確固たる意志を示す」と全く引かないかまえだ。

一方米国のブリンケン国務長官は米中関係の意思疎通を維持する旨の発言をしているが、現実は偶発的衝突の懸念は高まっている。昨年12月にも南シナ海上空で米軍機と中国軍機がニアミス状態を起こしている。米国内の政治も混乱は続いていて、やっと議長選も決着はついたが、多数派を占める共和党の迷走は今後しこりも残していくだろう。そこに現在は共和党の主流から外れたトランプ前大統領も加わり、決定的なリーダーシップが失われたアメリカ政治の脆弱性も露見してる。そもそもは接戦となった中間選挙から尾を引いている造反組にトランプ前大統領が様々な影響を与えて複雑に絡み合っているのだろう。

中国側もコロナ対策や様々な国内問題を抱える中、ウクライナ紛争のロシアに対して習主席は「第三国の妨害や挑発は受けない。国際情勢がいかに変化しても、中ロ関係は全面的戦略協力パートナーシップを絶えず前進させていく」と述べている。互いに大国はメンツと自国の利益優先になるのは理解出来るが、今年こそは絶えない紛争、気候変動、食糧不足懸念に人間の英知を結集して共生の道を探れないものなのだろうか。王毅氏は日本語も堪能で在日本大使時代の日本側人脈も多数ある筈だ。外交チャンネルを通じて対話を進めて欲しい。

pagetop