2022年10月6日 岸田政権 混迷の臨時国会

岸田政権発足から1年が過ぎ、臨時国会が始まった。世界平和統一家庭連合、いわゆる旧統一教会の問題に対して野党から厳しい質問がとぶ中、首相は「厳しい声にも丁寧に向きあう」と所信表明と変わらぬ答弁を繰り返していた。首相自身がキャッチフレーズにしている「聞く力と丁寧な説明」を強調して、経済対策メニューを前面に押し出す姿勢のようだ。

経済対策では物価高への対応により、日本経済再生を最優先とする。ロシア・ウクライナ問題に端を発した円安・エネルギー問題、構造的な賃上げ、成長の為の投資と改革等三本の柱とする事を主張していた。しかし、低迷する支持率の中どこまでリーダーシップを発揮出来るかが問われる政権運営になるであろう。

臨時国会野党質疑に於いても、立憲民主党泉代表は、旧統一教会問題で、議長の細田氏に振り向きながら質問を浴びせるなど、異例の進行があった。細田議長に関しては最大派閥の元会長であり、現在の安倍派が旧統一教会との関わりが深いとされている。今後、議員運営委員会で取り上げられていくだろうが、岸田首相が想定してるより政権にとっては深刻な問題として尾を引いていくのではないだろうか。

難局を極める岸田政権ではあるが、所信表明で語った様に「歴史的な難局を乗り越える」「多様性のある社会」「包摂社会の実現に取り組む」等々、そろそろ聞く側だけでなく、リーダーシップを発揮して実行して頂きたい。これはコロナショック、物価高、円安と中小企業を中心に喘いでいる国民が切望している事であろう。

今般の国会で取りあげられる旧統一教会問題、安倍元首相国葬検証、衆議院小選挙区10増10減などは党内摩擦を恐れず、さっさとけじめをつけて、経済対策や安全保障に特化して特にエネルギー対策、電気料金値上がり対策、物価高対策など実の有る国会運営を与野党共に進めて頂きたい。

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