2021年11月28日 中国テニス選手 安否
中国共産党の元高官からの性的な被害があったと投稿後、消息がつかめなくなったとされているプロテニス選手の彰師さんをめぐり、際社会やスポーツ界のみならずIOCのバッハ会長まで登場してのアピールに中国側への疑念の声が高まっている。
中国系メディアは無事と平静を強調する情報発信が続いているが尚更、不透明感がぬぐえない。
本件の発端は、2日に投稿されたSNSメッセージに中国共産党指導部だった張高麗前副首相からの性的関係の強要を訴えた内容で、直ぐに削除されたが、瞬く間に世界に拡散し、彰さんの消息もつかめなくなった。
アメリカホワイトハウスの報道官が「強い懸念}を表明。国連人権高等弁務官事務所の報道官も「彰さんの所在と健康を証明する事が重要」とのコメントを出している。 スポーツ界からも世界的テニスプレーヤーで日本人の大阪なおみ選手がSNSで「テニス仲間の一人が性的暴行を受けていたことを明かした後、行方不明になりました」と投稿している。女子シングルス優勝経験のセリーナ・ウィリアムズ選手も「衝撃を受けている」とSNSに投稿している。
女子テニス協会(WTA)は中国側に真相解明を求め、テニス界を超えてオリンピック関連団体にも波及している。2022年2月に開催予定の北京冬五輪への影響も懸念されている。
中国政府外交部報道官は、把握していないと一点張りだったが、世界的反響の大きさに中国系メディア関係者SNSを通じて非公式ながら動向を伝え始めている。
環球時報の編集長は21日に北京で開催されたテニス大会開会式に彰さんが出席したと動画を付けて投稿した。何れにおいても彰さんの性的被害の告白の説明は無く、撮影の状況が不明の点はぬぐえない。動画の中での繰り返し日付け確認も不自然さを感じる。
現在、中国は世界のGDPを按分し大国として多大な影響力を行使できる立場にある。同時にその責任と透明性を担保してリーダーシップを発揮して欲しいと望みたい。