2021年3月22日 最高裁判決で、反原発の法廷闘争に終止符を
「広島高裁は18日、四国電力の伊方原子力発電所3号機(愛媛県)に出していた運転停止の決定を取り消した。
同高裁は昨年1月、住民らが求めた仮処分で伊方3号の運転停止を命じており、四国電力が反論していた異議審の裁判だ。高裁の良識を示す判断として歓迎したい。
前回の決定で停止中の3号機はテロ対策施設の工事が完了する10月末から再稼働に向かう。四国地方の電力供給は、ようやく割高な火力発電依存から脱却できる。
伊方3号は原子力規制委員会によって新規制基準への適合性が認められ、平成28年夏に国内4番目の再稼働を果たした原発だ。
この3号機に対し、住民側は運転停止の法的即効力がある仮処分という訴えを繰り返してきた。
それに対する広島高裁の仮処分の判断は、今回を含めて約3年間に運転が2回、停止が2回となった。高松高裁では平成30年11月の仮処分で運転を認めている。
前回の決定では、海底の活断層や阿蘇の巨大噴火などが運転停止の理由となったが、今回の異議審では、いずれも却下した。
裁判長は、専門家の間でも見解が分かれる将来予測に対し『独自の科学的知見を有するものでない裁判所』が『具体的危険があると事実上推認するなどということは相当でない』とした。
原発の安全性をめぐる高度な理学や工学と司法の距離の置き方についての分別ある見識だ。
一方、水戸地裁では同日、日本原子力発電の東海第2原発(茨城県東海村)の運転差し止めを命じる判決が下された。
東海第2は、平成30年に原子力規制委員会によって新規制基準への適合と20年の運転延長が認められた沸騰水型原発だ。
だが、首都圏に位置して半径30キロ圏内に94万人が暮らすことから重大事故時の避難の難しさを指摘する声があった。
水戸地裁の判決は避難計画策定の遅れ、この一点を論拠として第2原発の運転をしてはならないとするものだ。地震の揺れや津波の規模、火山の影響などに対する第2原発の安全性は全面的に認めた上での差し止め判決だ。
だが、避難計画の作成は本来、自治体が行うものである。その遅滞や内容の不備を理由に原発の運転を認めない判決は、お門違いであり、理不尽だ」。
主張の主旨である「司法の揺れは混乱を招く」は正論である。
18日、広島高裁で四国電力の伊方原子力発電所3号機に出していた運転停止の決定を取り消した。一方、同日、水戸地裁では。日本原子力発電の東海第2原発の運転差し止めを命じる判決が下された、前者の判決は、前回の決定では、海底の活断層や阿蘇の巨大噴火などが運転停止の理由となったが、今回の異議審ではいずれも却下した。専門家でも見解が分かれる将来予測に対し、「独自の科学的知見を有するものでない裁判所が具体的危険があると事実上推認するなどいうことは相当でない」と。後者の判決は、前者と同じく、地震の揺れや津波の規模、火山の影響などの第2原発の安全性を全面的に認めたのに、避難計画の策定の遅れ一点のみを論拠としての差し止めであった。
問題は、避難計画の策定は本来自治体が行うものであり、原子力規制員会の管轄外であり、その計画の不備を理由に運転差し止めは、暴論となる。そもそも、原発への備えは「深層防護」として、5段階あり、レベル4までは原発内での対策であり、規制の管轄であり、レベル5は放射能が外部に流出することであり。規制委の対象外であり、限りなくゼロリスクに近いとなる。福島第2原発事故による放射能流出は、1000年に一度の大津波による電源喪失によるものであり、死者の大半は津波によるものである。放射能汚染による死者はゼロに近い。レベル5はゼロリスクに近い。最高裁での原子力規制委員会での再稼働の審査認定を、科学的合理的判断とする判決が、司法の揺れとなっている左翼による反原発の法定闘争に終わりをもたらすが。