2013年9月14日

読売に「集団的自衛権、与党協議へ」「公明代表決断、首相に配慮」が書かれている。

「集団的自衛権の行使に関する政府の憲法解釈見直しに向け、自民党と公明党の与党協議が近くはじまる見通しとなった。公明党の山口代表が10日夜(日本時間11日午前)、訪問先のワシントン市内で同行記者団と懇談し、与党協議に応じる考えを表明した。今月中旬にも安倍首相(自民党総裁)と会談し、議論の進め方を話し合う。

山口氏は懇談で、『連立与党だから、合意形成に努めるという姿勢があるべきだ。それがないと国民も同盟国も不安に思うだろう』と述べた。『首相と<こういう進め方をしよう>という合意ができればいい』とも語った。

山口氏が、自民党の呼びかけに応じて与党協議を決断した背景には、集団的自衛権に関する憲法解釈見直しに意欲を示す首相への配慮がある。今回の訪米を通じ、解釈見直しを期待する米政府の明確なメッセージに接したことも影響したとみられる。

山口氏は10日夕(同11日朝)、ワシントンでマーク・リッパート国防長官首席補佐官と会談し、『日本が集団的自衛権の行使を解禁して国際社会で積極的な役割を果たしていくことを歓迎する』と伝えられた。
現在の政府の憲法解釈は、集団的自衛権について、保有しているが行使できない権利としている。公明党内にも集団的自衛権の行使に否定的な意見が多い。

このため、山口氏は10日午後(同11日未明)にカーネギー国際平和財団で行った講演で、集団的自衛権について『丁寧に議論を進め、国民の理解を得る必要がある』と強調。憲法解釈を見直す条件として、①従来の憲法解釈との論理的な整合性②国民を説得する実質的な理由③近隣諸国や同盟国が不安や危険を感じない取り組み――をあげた」。

公明党の山口代表が、訪問先のワシントンで、集団的自衛権の行使に関する憲法解釈見直しに意欲を示す首相に配慮し、与党協議に応じる考えを表明した。米政府から背中を押されたからである。集団的自衛権行使容認に向けて、安倍首相は、大きなハードルを越えたと言える。

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