2016年3月4日 日経「衆院2補選、野党共闘試す」「民維・おおさか維新競合も、京都3区」

日経に「衆院2補選、野党共闘試す」「民維・おおさか維新競合も、京都3区」

『民主離党議員、自民支援か」が書かれている。

「3月に合流する民主、維新両党は4月24日投開票の2つの衆院補欠選挙を夏の参院選の前哨戦と位置づける。京都3区補選は、野党共闘に距離を置くおおさか維新の会と合流新党が競合する見通し。北海道5区補選では民主に離党届を出した鈴木貴子衆院議員が自民党公認候補の支援に回る可能性もある。補選の行方は民維合流を含めた野党共闘の試金石となる。

民主の岡田克也代表は27日、三重県四日市市の街頭演説で『自民党と競い合う政党をつくり、政権の暴走を止める』と合流の意義を訴えた。岡田氏は両補選を足がかりとしたい考えだ。

<自民、京都見送り方針>

宮崎謙介前衆院議員の辞職に伴う京都3区補選で、自民党は27日、谷垣禎一幹事長が京都市内で党府連会長の西田昌司参院議員らに擁立を見送る方針を伝えた。府連側は引き続き、候補擁立を模索する構えだが谷垣氏ら党執行部は公認申請があっても認めない意向。補選で与党が『不戦敗』となるのは異例だ。

このため、民主候補が議席を争うのは野党共闘に距離を置く、おおさか維新の会となりそうだ。同党は候補者選定を進めており、近く公認候補を内定する見通し。関西を地盤とするおおさか維新に対抗するには、同じく京都に一定の支持層を持つ共産との選挙協力が欠かせない。

<民維合流効果に注目>

共産は当初、独自候補の擁立を検討していた。その後、安全保障関連法の廃止公約などを条件に他の野党候補の支援に回る方針を決めた。ただ党関係者によると衆院京都2区選出の前原誠司元外相らが共産との選挙協力に慎重とされ、候補者調整は進んでいない。

合流新党との共闘の行方が注目されるのは北海道5区も同じだ。民主と共産は候補者の一本化で合意し、共産が公認候補を取り下げた。これを受け、野党系の無所属候補と自民・公認候補の一騎打ちの構図が固まった。

もっとも自民は『参院選に大きな影響を与えかねない』(党幹部)として布石を打った。1月に北海道の地域政党、新党大地の鈴木宗男代表が自民候補の推薦検討を表明した。鈴木氏の長女で民主の鈴木貴子衆院議員も今月26日に共産との選挙協力に意義を唱えて離党届を提出した。

貴子氏は自民候補の支援に回るとみられ、当面は無所属として活動する見通し。将来の自民入りもささやかれ、民主幹部は強く反発している」。

自民党は衆院2補選での連敗を回避すべく、京都3区補選は不戦敗にした。北海道5区補選に全力を集中するために、である。安倍晋三首相自ら、地域政党新党大地の支持を取り付け、共産党を含めた野党候補と五分の戦いに持ち込んだからである。衆参同日選の前哨戦として、安倍晋三首相にとっては、必勝がノルマである。

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