2017年6月25日 読売「内閣支持率49%、前回5月調査より12ポイント減」

自民党支持率2ポイント減の41%、民進党1ポイント増の6%」

読売に「内閣支持率49%、前回5月調査より12ポイント減」が書かれている。

読売新聞社は17~18日、全国世論調査を実施した。安倍内閣の支持率は49%    前回調査(5月12~14)の61%から12ポイント下落した。不支持率は41%(前回28%)に上昇した。

内閣支持率が50%を割ったのは、昨年6月17~19日調査(49%)以来。下落幅は2012年12月の第2次安倍内閣発足以降で最も大きかった。ただ、最低を記  した安全保障関連法成立直後(15年9月調査)の41%は上回った。内閣を支持しない理由のトップは『首相が信頼できないから』48%で、第2次安倍内閣発足以降で最も高かった。

一方、政党支持率は自民党41%(前回43%)、民進党7%(同6%)などの順で  大きな変化はなかった。

テロ等準備罪の創設を柱とする改正組織犯罪処罰法(テロ準備罪法)の成立は、『評価する』が50%、『評価しない』が37%。政府・与党が同法の内容を国民に『十分に説明した』と思わない人は80%に上った。

同法の成立にあたり、参院で委員会採決を省略する『中間報告』の手続きを取った与党側の対応については、『適切ではない』が61%と否定的な見方が多かった。同法に反対する民進党などが、内閣不信任決議案や問責決議案などを相次いで提出したことについては、『適切だ』42%、『適切ではない』45%と分かれた。

国家戦略特区を利用した学校法人『加計学園』(岡山市)の獣医学部の新設計画について、適正な手続きだったとする政府の説明に、『納得できない』は70%で、『納得できる』は18%。国家戦略特区の制度自体については、必要だと『思う』が50%で、『思わない』の31%を上回った。

今回の通常国会が、国の重要な政策や課題を議論する場として、十分に機能していたと思わない人は74%に達し、支持政党を問わず否定的な見方が多かった。

今の天皇陛下の退位を実現する特例法の成立を『評価する』は90%。女性の皇族
が結婚後も皇室にとどまることができるようにする『女性宮家』の創設に『賛成』は74%で、昨年8月9~10日調査の64%から10ポイント上昇した。

読売新聞社の全国世論調査で、安倍内閣の支持率が49%まで下落したのは、学校法人『加計学園』を巡る問題や、終盤国会における改正組織犯罪処罰法(テロ準備罪法)審議での政府・与党の対応に、国民の不満が広がったためとみられる。

支持政党別にみると、支持離れが目立ったのは無党派層で、前回の36%から22%に下がった。自民支持層では86%と高い水準にあるものの、前回調査の93%から7ポイント低下。公明支持層では6割強(前回8割強)に下がり、与党支持層でも支持離れが生じた。不支持率が全体で40%台となったのは昨年3月(40%)以来だ。

年代別では、特に高齢層で支持が大きく低下した。18~29歳と30歳代は支持が6割以上を保ったが、50歳代は44%(前回55%)、60歳代は36%(同54%)、70歳以上は45%(同60%)となった。

支持離れの大きな要因の一つが『加計』問題だ。首相自身の関与の有無が国会で追及される中、『総理の意向』とする文部科学省の内部文書の確認に約1か月を要し、首相が国会で陳謝に追い込まれた。獣医学部新設の手続きが適正だったとする政府の説明に『納得できない』は、全ての年代で多数を占めた。『納得できない』は無党派層で82%、自民支持層でも55%と半数を超え、内閣を支持しない人では94%に達した。

テロ準備罪法の成立にあたり、参院の委員会採決を省略する『中間報告』を行った与党の対応が『適切ではない』とした人も、無党派層では72%に上った。内閣支持層でも45%、自民支持層でも47%と、それぞれ『適切だ』を上回った。

テロ準備罪法成立を『評価する』は、全体では50%だったが、無党派層では『評価しない』50%が『評価する』35%を上回った。前回調査で同法案への賛否を聞いた際、無党派層では『賛成』49%が『反対』30%より多かった。与党の国会対応が否定的評価を増やす結果になったとみられる。

<都民ファ「期待」54%、都内63%>

読売新聞社の全国世論調査で、東京都の小池百合子知事が率いる地域政党『都民ファーストの会』に『期待する』は54%で、前回調査(5月12~14日)の55%とほぼ横ばいだった。『期待しない』は34%(前回35%)。都内の有権者では『期待する』63%(同61%)、『期待しない』32%(同35%)となった。東京都が築地市場(中央区)を豊洲市場(江東区)に移転させるべきだと『思う』人は46%、『思わない』は29%。都内の有権者では『思う』が51%と半数を超え、『思わない』は27%だった」。

以上の調査結果から次のことが読み解ける。

内閣支持率が12ポイント減の49%となったのは、加計学園問題の政府の説明に「納得できない」70%が押し下げたからである。救いは、国家戦略特区は必要が50%もあることだ。「納得できない」70%は事実誤認故となる。

問題は、前川氏の「行政を歪めた」発言が真逆だからである。「行政を歪めた」のは、前川氏の方だからである。この事実誤認が分かれば、支持率は元に戻るが。事実、民進党の支持率は1ポイント増の7%、自民党支持率は2ポイント減の41%と大きな変化はないからである。民進党が政権の受け皿になり得ないとの証左である。内閣支持率12ポイント減が民進党に流れていないからである。安倍1強は健在となるが。

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