同床異夢の果て

2026年7月8日 高野育郎 - グループアム代表 -
イラン紛争から、早4ヶ月が過ぎ、休戦だ、停戦だとすったもんだしている。迷惑なのは周辺国であり、ホルムズ湾を経由して、エネルギーや肥料などの原材料の供給を受けているアジアを始めとする諸外国である。最近ではもう一つの中近東とアジアを結ぶバベルマンデル海峡まで封鎖されると言う話も出ている。このまま長引くといよいよ深刻な状況になると思われる。そもそもこの戦争はイスラム教シーア派の教条主義者とユダヤ教タルムート信奉者、キリスト教福音派の宗教がらみの様相がある。

古くは十字軍から始まり、現代のテロ戦争までの紛争で八百万の神々を信じる日本人には理解を超えるところがある。そのような中、どうも外野から見るところ、ユダヤ教、キリスト教の仲間割れが始まっている兆しがあるようだ。
もともと、一説では、ユダヤ教のイスラエルのネタニヤフに米国のキリスト教のトランプがそそのかされて開戦下と言う説もあった。我々の預かり知れぬ事情があったにせよ、トランプは決断のタイミングを持った。

しかしながら、4ヶ月となり、どうもイスラエルと米国の間に隙間風が吹いている。6月9日の外電の伝えたところによると、トランプがネタニヤフを罵倒したとホワイトハウス筋がリークしたようである。強烈な4文字言葉を交えトランプが怒鳴り散らしたと伝えている。トランプはかなり終戦に向けて外交努力を行っている事は外交的な動きを見ている限りでは間違いなかろう。

しかし、残念ながら、ネタニヤフのほうは、外交努力を米国とともにしているトルコの顔に泥を塗り、パキスタンの顔にもドローを塗った。明らかに終戦に向かおうとする。外交努力を壊して回っている。それを受けて、トランプが切れたのが現実であろう。
これまで、ネタニヤフの赦免を公言し、ガザの殺戮にも一定の理解を示してきたトランプも堪忍袋の緒が切れたと考えられる。

ネタニヤフは、遅くとも10月までに行われる選挙で敗れ、監獄につながられることとなるであろうし、11月には、米国の中間選挙があることからトランプもあと2年間、針のムシロに座ることになるかもしれない。いずれにしても開戦時には同じ夢を見ていた為政者は、今では、同床異夢であったことを痛感していることであろう。
pagetop