2015年1月3日 読売「スキャナー」『統一地方選 各党走る」「自民、基盤強化へ経済対策』「民主、『再生』足がかり狙う」
読売の「スキャナー」に『統一地方選 各党走る」「自民、基盤強化へ経済対策』「民主、『再生』足がかり狙う」が書かれている。
今年4月、4年に1度の統一地方選が行われる。自民、公明両党は先の衆院選の勢いを維持し、党の基盤を強化したい考えだ。民主、維新両党は、党勢立て直しに向けた第一歩を踏み出すことを目指している。
<三位一体>
『統一地方選にしっかり勝って初めて、衆参と地方議会が三位一体となり、安定した国政運営ができる』。自民党の谷垣幹事長は昨年12月26日の記者会見でこう強調した。
同党は、安倍内閣の看板政策である地方創生をアピールして、支持を集める戦略を描く。2月中旬には、総額3・5兆円の経済対策を柱とする2014年度補正予算案を国会で成立させ、地方経済の活性化を図る方針だ。
統一選では、三重県知事選を特に重視している。民主党代表選(1月18日投開票)に出馬する岡田克也代表代行の地元であり、自民党が推す現職の鈴木英敬氏が再選できれば、民主党にとって痛手となるためだ。前回、推薦候補が敗れた民主党は『1期目を検証した上で対応を決める』としている。
公明党は統一選で、公認候補の全員当選を目指している。山口代表は昨年12月24日、『重点的に支援する所を絞り込んだ上で、支援態勢を強化したい』と記者団に語った。
<代表選の焦点>
各党が統一選を重視する理由としては、首長や地方議員は国政選で『手足』となるという点も大きい。自民党幹部は『統一選、(16年夏の)参院選、衆院選という新しい<ホップ、ステップ、ジャンプ>の始まりだ』と語る。
民主党は、統一選を党再生のための重要な政治決戦と位置づけており、昨年12月下旬には、衆院選で敗れた総支部長に統一選への協力を文書で要請した。
統一選への対応は、同党代表選でも焦点の一つとなっている。岡田氏は同25日の出馬記者会見で『地方任せではなく<民主党なら地方をこう改革する>と掲げられるような準備をしていきたい』と語った。細野豪志元幹事長も同28日、記者団に『代表自身が最前線に立って集会に出たり、街頭に立ったりすることが必要だ』と力説した。
ただ、民主党は、知事選では10道県中、福井、奈良、鳥取、徳島、福岡と、現職の立候補が有力視される神奈川の計6票で県議会会派レベルを含め自民党と相乗りで現職を支援する方向になっている。北海道では、現職の高橋はるみ氏への対抗馬の擁立を検討しているが、決着を今年に持ち越した。
<原点回帰>
維新の党は、江田代表が『最大の眼目は大阪都構想』と語るように、党の看板政策実現に向けた『原点回帰』の戦いとなる。地域政党・大阪維新の会として大阪府議会、大阪市議会で過半数の獲得を目指す。
衆院選で躍進した共産党も、積極的に候補を擁立する方針だ。山下書記局長は『安倍政権の暴走にストップの審判を下す機会にしたい』と訴えている。
<4月12日知事選など、26日一般首長・議員選>
統一地方選は、前半の4月12日に10道県知事選と41道府県議選、5政令市長選、17政令市議選が実施される予定。後半の同26日には政令市以外の市区町村の首長・議員選が行われる。
知事選は前回、12都道県で行われたが、東京都知事だった石原慎太郎氏が2012年の衆院選、佐賀県知事だった古川康氏が14年の衆院選に出馬したため、両都県は統一選から外れた。
今回の統一選に先立ち、佐賀(投開票1月11日)、山梨(同1月25日)、愛知(同2月1日)の3県でも知事選が行われる」。
自民党の谷垣幹事長は昨年12月26日の記者会見で「統一地方選にしっかり勝って初めて、衆参と地方議会が三位一体となり、安定した国政運営ができる」と強調した。自民党幹部は「統一選、16年夏の参院選、衆院選という新しい『ホップ、ステップ、ジャンプ』の始まりだ」と語る。統一選に勝つことが15年の最重要な政治課題との位置づけである。
では、自民党が統一選に勝つとはどういうことか、である。
2013年12月31日現在、都道府県議会議員定数2735人で、自民党1237人、民主党401人、公明党208人、共産党113人、みんなの党50人、社民党44人、日本維新の会4人、諸派117人、無所属474人、欠員87人。
市区長村議会議員定数31741人で、公明党2725人、共産党2577人、自民党1718人、民主党948人、社民党296人、みんなの党237人、日本維新の会35人、新党大地8人、生活の党2人、諸派316人、無所属22388人、欠員491人。
問題は、市区町村議会議員での自民党議員が1718人しかなく、公明党2725人、共産党2577人を大きく下回っていることである。保守系無所属の多数の地方議員を自民党に取り込めていないからである。ここが肝である。自民党の地方組織が弱いのは、市区長議会議員で自民党議員が1718人しかいないことに尽きる。政治は数、数は力だから、統一地方選で市区町村議会の自民党議員を3000人にすることを、勝利目標とすべきとなる。市区長村議員こそが自民党の基盤であり、国政選挙の「手足」だからである。