2021年10月27日 自民党単独過半数233以上、自公で絶対安定多数261以上確保
「読売新聞社は、衆院が解散された14日午後から15日にかけて緊急全国世論調査を実施し、衆院比例選の投票先は自民党が44%でトップとなり、立憲民主党12%など野党を大きく引き離した。岸田内閣の支持率は52%で、内閣発足直後の4~5日に実施した前回調査から4ポイント下がった。不支持率は30%(前回27%)だった。
岸田内閣の支持率は52%で、内閣発足直後の10月4~5日に実施した前回調査から4ポイント下がった。不支持率は30%(前回27%)だった。比例選の投票先で、自民党は前回調査の48%から4ポイントの低下となった。ただ、立民は前回の13%からほぼ横ばいで共産党は5%(前回3%)だった。野党としては、選挙戦でどれだけ支持を広げられるかが焦点となる。このほか、公明党が6%(前回5%)、日本維新の会は5%(同5%)などで、「決めていない」は19%(同18%)だった。
今回の衆院選における、望ましい与野党の議席数について聞くと、与党が野党を「少し上回る」47%と「大きく上回る」16%を合わせ。63%が自公政権の継続を望んでいた。一方、政権交代を求める声は、野党が与党を「少し上回る」16%と「大きく上回る」8%の計24%にとどまった。今回の衆院選で、立憲民主党や共産党などが、多くの選挙区で候補者を一本化していることを『評価する』は52%で、『評価しない』は36%だった。候補者の調整を進めている立民、共産の各支持層では「評価する」は8割を超えた。衆院選に「関心がある」との回答は「大いに」29%と「多少は」44%を合わせて73%で、17年の解散直後(75%)とほぼ変わらなかった。政党支持率は、自民党40%(前回43%)で、立憲民主党6%(同7%)などの順。無党派層は38%(同36%)だった」。
以上の調査結果から次のことが読み解ける。
解散時の与党の支持率は、自民40%+公明3%=43%に対して、野党共闘の支持率は、立憲6%+共産3%+社民1%+れいわ0%=10%しかない。比例代表投票先では、与党は自民44%+公明6%=50%に対して、野党共闘は、立憲12%+共産5%+れいわ1%+社民1%=19%しかない。野党共闘への無党派層の支持は比例マイナス政党支持率で9ポイント増にとどまっている。一方、与党への支持は7ポイント増であり、2ポイント差しかなく接近している。理由は、同調査の与野党の議席数がどのようになるのが望ましいかの設問への回答にある。野党が少し上回るが16%、大きく上回るが8%で、政権交代を求めるは、24%にとどまっている。一方、与党が少し上回るが47%、与党が大きく上回るが16%で63%が、政権交代も NO であり、自公政権の継続を求めているとなる。この数値から読み解けることは、与党で単独過半数233確保は確実であり、自民党での単独過半数確保も必可能となるが。
問題は、31日の投開票日までの与党と、野党共闘の勢いの違いである。衆院選の帰趨を決めるのは、1人区289の小選挙区での勝ち負けであるからだ。1票でも多い方が勝つからだ。共同通信の第2回トレンド調査(23,24日)の小選挙区での投票先で、与党は前回(16,17日)より、自民が0・4ポイント増の33・3%、公明党が同じ2・7%で36・0%に対して、野党共闘は、立憲が3・9ポイント増の13・1%、共産党が0・5ポイント増の4・3%、れいわが0・3ポイント増の0・7%、社民が0・2ポイント増の0・4%で、18・5%しかない。2分の1しかない。総計54・5%で、想定得票率60%に、5・5ポイント差である。無党派層の野党共闘への流入が5・5ポイントになっても、24・0%しかない。36・0%VS24・0%となるから、12ポイント差ある。自民支持層を危機感で引き締めれば、接戦区でも競り勝てるが。
14日現在の夕刊フジでの議席予想で、自民党は小選挙区175+比例代表69=244となり、解散時議席275よりマイナス31となっている。一方、立憲は小選挙区82+比例代表46=128となり、解散時110よりプラス18となっている。公明は小選挙区8+比例代表21=29で、解散時29の議席を維持となっている。大幅に議席を伸ばすのは維新となる。維新は小選挙区10+比例17=27となり、解散時10の17プラスとなっている。自民のマイナス31を、立憲18、維新17で分けた形となった。立憲が共産党に寄り、自民が改革離れをした分、改革保守の無党派層が維新に流れているとみられる。立憲が110議席から40増の150議席を狙ったのだが、維新の躍進によってブレーキがかかった。自民マイナス31も、維新の17プラス27で、充当できるが。自民244+公明29+維新27で。反野党共闘で300議席となる。維新が漁夫の利を占めたとなる。
自民党はマイナス30議席前後で244議席前後となり、自民党単独過半数233は超え、公明29議席と合わせて273議席前後となり、与党で絶対安定多数の261を超える。一方、立憲民主党は18議席前後増となり、解散時110議席から128前後へと勝利は限定的となる。維新は10議席から17議席前後の27議席前後となり、唯一の勝者となる。