2021年7月25日 10月21日の任期満了・総選挙で与党圧勝へ

「朝日新聞社は17、18日に全国世論調査(電話)を実施した。菅内閣の支持率は3 1%(前回6月は34%)に下がり、昨年9月の発足以降、最低となった。不支持率は4 9%(同42%)。支持率は男性35%に対し、女性が27%と特に低い。 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、政府のコロナ対応を『評価しない』が65% に達し、『評価する』26%を大きく上回った。自民支持層でも『評価する』は44%で、 『評価しない』49%の方が多かった。『評価しない』人の内閣支持率は17%で、不支 持率は67%だった。 新型コロナのワクチン接種を巡っては、供給不足で接種の予約を停止する自治体や職場 が相次いだ。この問題に対する『政府の責任は大きい』は63%に達し、『それほどでも ない』は32%だった。ワクチン接種に対する政府の取り組みへの評価は「大いに」「あ る程度」を合わせた『評価する』が54%で、6月の調査の60%から下がった。 東京で4度目の緊急事態宣言に合わせ、政府は飲食店が酒を出さないよう、金融機関や 酒の販売業者を通じた働きかけなどを検討し、撤回した。一連の対応で、菅内閣への不信 感が『高まった』は51%で、『それほどでもない』45%を上回った。 また、今回の宣言が、感染拡大の防止に『効果がある』と思う人は『大いに』『ある程 度』を合わせて33%にとどまった。『あまり』『全く』を合わせた『効果はない』が6 6%。5月に同じ質問をした時には『効果がある』が41%だったが、下がった。特に、 東京では74%が『効果はない』と答えた。 政党支持率は、自民30(31)、立憲6(6)、公明3(4)、共産3(3)、維新1 (2)、国民0⃣(1)、社民0(0)、れいわ0(0)、支持政党なし48(45) 衆院比例区投票先は、自民34(35)、立憲14(14)、公明6(7)、共産6(5)、 維新8(7)、国民1(3)、社民1(1)、れいわ2(2)、分からない24(23) 以上の調査結果から次のことが読み解ける。 内閣支持率は前回調査(6月19,20日)より3ポイント減の31%、不支持率は7 ポイント増の49%、分からないは4ポイント減の20%。自民支持率は1ポイント減の 30%、立憲支持率は同じ6%。政権崩壊の法則である青木の法則を適用すれば、31% +30%=61%であり、50%の危機ラインからは11ポイントも超えている。菅義偉 内閣発足以来31%は最低であるが、まだ余裕はあり、安全圏内である。 支持率低下の理由がコロナ対応評価しないが10ポイント減の65%、ワクチン接種の 予約の停止の政府の責任が大きい63%にあり、ワクチン接種の進捗の遅れが、支持率低 下の理由となっている。7月末までに65歳以上の高齢者のワクチン接種完遂は予定通り だが、65歳以下のワクチン接種の自治体、職場への供給不足に不信感が出ている。ワク チン接種の加速で1日100万回が120万回となったが故の供給不足である。盆明けに は調整が為され、18歳以上の国民の希望者全員に10月末には接種が完了する予定であ る。従って、内閣支持率は今が底であり、8月、9月、10月と反転上昇するのは必至と なる。内閣支持率は10月末には40%台の後半まで上昇すると想定できる。 一方、東京五輪・パラリンピックには賛成33%、反対55%となっているが、反対の 理由は、「安全、安心の大会ができない」68%にある。東京五輪開催でコロナ感染の再拡 大の懸念からであるが、ワクチン接種の加速によって、重症者、死亡者は抑止されており、 「安全、安心」の大会が実証されれば、五輪中止を煽った野党・左派メディアの目論見は とん挫し、内閣支持離れ、自民支持離れが回帰してくる。 問題は、解散・総選挙の時期である。ワクチン接種完遂の10月21日任期満了・総選 挙となる。離反した内閣支持層、自民支持層が回帰し、与党が圧勝するからである。朝日 調査の政党支持率、比例投票先から予測してみる。政党支持率では、与党は自民30+公 明3=33%に対して、野党共闘は立憲6+共産3+国民0+社民0+れいわ0=9%し かない。比例投票先では、与党は自民34+公明6=40%に対して、野党共闘は、立憲 14+共産6+国民1+社民1+れいわ2=24%である。立憲に無党派層が8ポイント 上積みされたからである。政党支持率で、与党33%VS 野党共闘9%は、10月末時点で、 自民40+公明6=46%に対して、野党共闘は9%で現状維持となる。その差は5分の 1となる。一方、比例投票先では、与党は自民34→40+公明は6で46%に対して、 野党共闘は、五輪中止・反対が嫌われ、立憲14→10+共産6→5+国民1+社民1+ れいわ1=18%となる。その差は2分の1弱となる。289の1人区で与党は圧勝とな り、自民280議席、公明26議席で306議席確保となるが。 そもそも野党第1党の立憲の政党支持率6%が致命的である。自民党支持率40%の6 分の1しかない。立憲発足時は20%近くあったのが、14ポイント減である。政権担当 能力なしと見限られ、しかも共産党との共闘にかじを切ったのだから、国政は任せられな いとなった。その証拠が枝野代表の不人気さである。7月時事の世論調査によれば、1位 は石破茂氏の14・9%、2位は河野太郎氏の14・5%、3位は小泉進次郎氏の8・8%、 4位は安倍晋三氏の8・4%、5位は枝野氏の5・0%、6位は菅氏の3・9%。枝野氏 の5・0%は、立憲の政党支持率6%とほぼ同じであり、無党派層の支持がゼロに等しい。 立憲の比例投票先14%に、つまり、無党派層8ポイント増に枝野氏は寄与していないと なる。一方、菅氏は3・9%となっているが、1位の石破氏、2位の河野氏、3位の小泉 氏、4位の安倍氏は今回の総裁選に出馬せずとなるから、無投票で菅氏再選となる。9月 の総裁選は無投票で菅氏再選となる。9月の総裁選前には、内閣支持率40%台に戻るか らである。9月の総裁選で全派閥結束して菅総裁を推し、10月21日の任期満了総選挙 に臨み、与党圧勝を期すとのシナリオである。

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