2018年8月11日 朝日「自民党2018総裁選」「安倍首相 盤石なのか」

朝日に「自民党2018総裁選」「安倍首相 盤石なのか」が書かれている。

「9月の自民党総裁選でカギを握るのが、自民党員らによる地方票の動向だ。今回から地方票の重みが増すため、安倍晋三首相や石破茂・元幹事長は各地をまわり、票の掘り起こしを目指す。地方票の風はどこに吹いているのか、世論調査のデータから探った。

<「世論調査のデーターで見ると」自民支持層で優位>

朝日新聞社が14、15両日に実施した全国世論調査(電話)で、次の自民党総裁に誰がふさわしいか、安倍晋三首相、石破茂・元幹事長、岸田文雄・政調会長、野田聖子・総務相の4氏を挙げて聞いた。総裁選で投票する自民党員らと自民支持層は必ずしも一致しないものの、自民支持層で見ると、最多は安倍首相で54%。2位の石破氏19%を引き離した。

2012年の総裁選では、石破氏が地方票で安倍首相を上回ったものの、決選投票で国会議員票を集めた安倍首相が逆転。このときの同様の調査では、自民支持層で石破氏が27%と安倍首相の18%を上回っており、この6年間で安倍首相が逆転した形だ。

<無党派層が「弱点」>

一方で、調査結果を分析すると、安倍首相の支持が盤石とは言えず、不安材料があることも読み取れる。

一つは無党派層への浸透ぶりだ。自民党の総裁は国政選挙の顔でもある。自民支持層だけでなく、無党派層を幅広く取り込める『勝てる党首』かどうかも、地方票の行方を左右する。

今回、全体の47%を占めた無党派層に、次の総裁にふさわしい人を尋ねると、最多は『この中にはいない』43%、次いで石破氏22%。安倍首相は15%にとどまっており、無党派層からの支持が弱い。

12年の総裁選前に実施した同様の調査では、無党派層の最多は『この中にはいない』29%、次いで石破氏21%、安倍首相は12%。6年前と同様、無党派層では石破氏に水をあけられている。

もう一つ、首相への潜在的な脅威と言えるが、小泉進次郎氏の存在だ。今回の調査で『この中にはいない』と答えた人の中に、小泉氏が一定数含まれているとみられる。各社の世論調査で、『次の自民党総裁』を問うと、小泉氏は安倍首相と軒並み肩を並べる。石破氏が期待するように小泉氏との連携が実現すれば、支持が大きく広がる可能性がある。

また今回の調査では、安倍政権への消極的な支持傾向も浮き彫りとなった。

安倍政権が5年半続いている理由を尋ねた質問では、自民支持層では『他に期待できる人や政党がないから』が62%に上った。『安倍さんの政治姿勢や政策がよいから』は21%、『景気がよいから』は9%にとどまった。自民支持層の多くが、首相の政治姿勢や政策への評価よりも、党内外に期待できる人が見当たらないことが長期政権の理由とみている。

安倍内閣を支持する理由について、16年7月から毎回尋ねている質問でもこうした傾向を裏付ける。調査開始以来、最多は『他よりよさそう』で、支持理由全体の5割前後を占めている」。

朝日は、安倍首相盤石なのかと疑問符をつけている。無党派層が弱いのが弱点と言うが、無党派層は投票できない。自民党党員のみが投票できる。自民党支持層で安倍首相は54%、石破氏は19%しかないのだから、盤石となるが。2012年総裁選時、自民党支持層で石破氏は27%、安倍氏18%と9ポイント差だったのが、今回は安倍氏が逆に35ポイント差をつけている。

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