2017年12月14日 産経「阿比留瑠比の極言御免」「朝日の抗議 いつか見た光景」「吉田調書は謝罪・記事取り消し・・モリカケは?」
産経の「阿比留瑠比の極言御免」に「朝日の抗議 いつか見た光景」「吉田調書は謝罪・記事取り消し・・モリカケは?」が書かれている。
「いつか見たような展開だな、それにしても朝日新聞は本当に抗議が好きなのだな、と感じている。朝日が『徹底検証<森友・加計事件>朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪』の著者で、文芸評論家の小川栄太郎氏に謝罪や訂正、賠償を求める申入書を送っていた件についてである。
これを受けて小川氏が5日付で『朝日新聞よ、新聞社として恥を知りなさい』と題した丁寧な回答を送ったところ、朝日は7日付朝刊に『回答の内容は承服できません。今後の対応について、弊社で検討いたします』との広報部コメントを掲載した。
こうした一連のやりとりを通じ、筆者自身も関わった3年前の出来事を思い返したのだった。
<「抗議自体が誤り・・」>
朝日は平成26年5月20日付朝刊1面トップで、東京電力福島第1原発事故発生時の所長だった吉田昌郎氏の『聴取結果書』(吉田調書)を入手したとして、それに基づき『所長命令に違反 原発撤退』『福島第1 所員の9割』と報じた。
これに対し、やはり吉田調書を入手した産経新聞は8月18日付朝刊1面トップで『<全面撤退>明確に否定 命令違反の撤退なし』と書いた。また、3面にジャーナリストの門田隆将氏の寄稿『朝日は事実曲げてまで日本人おとしめたいのか』を掲載したところ、朝日が本紙東京編集局長と門田氏あてに、名誉と信用を傷つけられたと抗議書を送りつけてきたのである。
朝日は抗議書で『確かな取材に基づくものであり、<事実を曲げて>といった記述は誤り』と主張していた。門田氏に寄稿を依頼したのは筆者であり、かつ吉田調書問題取材班の一人でもあったため、『こんな抗議文を送って朝日は大丈夫か』と、人ごとながら心配になったのを覚えている。
結局、本紙報道に他紙が続き、政府が当初非公開としていた吉田調書を遺族の許可のもとで公開した結果、朝日はどうするハメに陥ったか。
『抗議は前提となる事実を欠くものであり、抗議したこと自体が誤っておりました』朝日は9月13日にはこう平謝りで抗議書を取り消し、本紙や門田氏らに謝罪したのである。前々日の11日には、当時の社長が記者会見で『記者の思い込みやチェック不足があった』と誤報を認め、当初は自信満々だった5月20日付のスクープ記事を取り消し、謝罪していた。
あのときと今回が重なってみえる。今回の件でも、朝日の申入書と小川氏の回答書を読み比べると、小川氏側の主張と説明に説得力があるのは明らかである。
<賠償要求は報道せず>
もう一つ気になるのが、朝日がこの問題を報じた11月22日付朝刊記事『本社、評論家・小川氏に抗議』でも、12月7日付朝刊記事『本社の申入書に小川氏らが回答』でも『謝罪や訂正』を求めたことは明記しながら、損害賠償も要求したことに関しては触れていないことだ。
朝日の申入書には明確にこう書いてあるにもかかわらず、である。『弊社に謝罪し、事実に反する部分を訂正し、弊社が被った損害を賠償するよう強く求めます』
新聞社が一個人の言論・出版活動に対し、損害賠償を求めることを実はみっともないと分かっているからか。朝日のこれまでの報道のあり方を思うと、これも『意図的に』報じないのかと勘ぐってしまう」。
朝日には3年前「吉田調書」を報道犯罪にした前歴がある。今回も同じである。もりかけ報道がそれである。安倍晋三首相の名誉と信用を貶める報道犯罪そのものである。