2016年5月26日 産経「二階氏なぜ今?」「消費税10%を2年延期へ法改正、首相に提言」

産経に「二階氏なぜ今?」「消費税10%を2年延期へ法改正、首相に提言」が書かれている。

「自民党の二階俊博総務会長は23日、首相官邸で安倍晋三首相と会談し、来年4月の消費税率10%への引き上げについて、平成31年4月まで2年間延期するのに必要な法改正を秋の臨時国会で行うことを含め、早期に結論を出すよう求める提言を行った。自民党幹部が具体的な時期を明示して、再増税延期に触れたのは初めて。しかも、二階氏のおひざ元の和歌山県御坊市長選(22日投開票)で二階氏の長男、俊樹氏が敗れた直後だけに、さまざまな観測を広げている。

提言では、首相が再増税延期の条件にリーマン・ショック級か東日本大震災級の事態を挙げていることを踏まえ、中国経済の景気後退や世界経済の急激な冷え込みと熊本地震で『大不況と震災の合わせ技一本といえる状況にすでにいたっている』と指摘。デフレ脱却のため、今年から32年までに10兆~20兆円の財政出動を行うことなども求めた。

二階氏は提言後、『首相も前向きにとらえているという感じがした』と記者団に語った。首相から増税の是非に関する発言はなかったという。

御坊市長選では、現職の柏木征夫氏に俊樹氏がダブルスコアに近い想定外の大差で敗れた。圧倒的な選挙の強さと高い調整能力を背景に存在感を発揮してきた『二階王国』での敗北により、二階氏の“威光”の陰りを懸念する声が上がっていた。そうした中での安倍首相との会談だった。

二階氏にとって、参院選にまで影響しては発言力が一気に低下しかねず、安倍首相への提言は影響力を維持する狙いがあったとされる。同時に、逆風のまま衆院選に突入することを避けようと『解散風を沈静化させる動き』(ベテラン)との見方が広がる。逆に「相乗効果が期待できる衆参同日選を求めたのではないか」(党関係者)との観測も出ている。

安倍首相は23日の自民党役員会で、『(6月1日の国会の)会期末が近づき、今後さまざまな政局的な動きが想定されるが、最後まで国民への責任を全うしたい。政府・与党が一枚岩となり気を引き締めて終盤国会に取り組んでいきたい』と述べていた。二階氏の提言を受け取る直前だったことから、波紋の広がりに拍車をかけた格好となった」。

23日、二階俊博総務会長が安倍晋三首相と会談し、消費税10%を2年間延期の提言を行ったが、その狙いは何か、である。衆参同日選の勧めである。自民党幹部で先陣を切ったことに意義があるが。

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