2016年2月22日 日経 「立場変え3年ぶり対決」「安倍首相『共同責任だ。実行は簡単ではない』」「野田前首相『定数削減は約束。国民に嘘ついた』」

日経に「立場変え3年ぶり対決」「安倍首相『共同責任だ。実行は簡単ではない』」「野田前首相『定数削減は約束。国民に嘘ついた』」が書かれている。

「安倍晋三首相と民主党の野田佳彦前首相が19日の衆院予算委員会で直接対決に臨んだ。やりとりが一方通行になる本会議を除けば直接対決は約3年ぶりで、衆院選挙制度改革をめぐり火花を散らした。

『やり残したことに決着をつける思いでバッターになった』。こう切り出した野田氏は約40分の質問時間のうち、約30分を定数削減を含む衆院選挙制度改革に充てた。

2012年11月の党首討論で、首相だった野田氏は衆院解散を宣言するとともに、衆院定数削減を13年の通常国会で実現するよう協力を求め、野党・自民党の総裁だった安倍氏が受け入れた経緯がある。

野田氏は『定数削減をやると約束したはずだ。国民にウソをついたことになる』と追求。首相は『わが党の責任もあるが、共同責任だ』とかわした。『定数削減を言うのは簡単だが、実行するのは簡単ではない』とも指摘。野田氏との質疑に先立ち定数10減の方針を明示したと強調した。

アベノミクスも議題になった。野田氏は国内総生産(GDP)の成長率が実質で民主党政権時は年平均1・7%であるのに対して、第2次安倍政権以降は0・6%にとどまっているとして、抜本的な成長戦略の推進を求めた。首相は『デフレではない状況をつくり出すことができた』と反論した。

首相経験者と現職首相による直接対決は極めて異例。首相は『野田氏も私も首相をやり、首相を辞めた。お互いに失敗に学ぶことが必要だ』と指摘する余裕をみせたが、野党側のヤジにことさら神経質になる場面も目立った。野田氏は質問後、記者団に『開き直った答弁が多かった』と振り返った」。

安倍晋三首相は、19日の衆院予算委員会で民主党の野田佳彦前首相と3年ぶりの直接対決に臨んだが、安倍首相の勝ちとなった。前日の18日、自民党原案を前倒し、定数10減を来年から適用する方針を決めたからである。野田前首相の「定数削減は約束。国民に嘘をついた」との追及は空振りに終わったのである。

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