2015年12月11日 朝日「『違憲状態』改革に温度差」「衆院『一票の格差』」「自民、地方の議席減懸念、維・公、アダムズ方式評価」

朝日に「『違憲状態』改革に温度差」「衆院『一票の格差』」「自民、地方の議席減懸念、維・公、アダムズ方式評価」が書かれている。

「衆院議長の諮問機関『衆議院選挙制度に関する調査会』(座長=佐々木毅・元東大総長)は7日、『一票の格差』が最大2・13倍だった昨年の衆院選を『違憲状態』とした先月の最高裁判決を受け、各党から格差是正策などに関する意見を聴取した。調査会が検討する『9増9減』案について、自民党は地方の議席が減るとして難色を示すなど選挙制度改革は難航必至だ。

『大きな人口の選挙区をどう分割するのかという問題だ。東京を3(議席)増やしたからうまくいくものではない。9増9減はなかなか抵抗が大きい』

自民党の細田博之幹事長代行は意見聴取の場で、調査会の『9増9減』案を痛烈に批判した。

調査会は2月、小選挙区の295議席を人口比で都道府県に配分する『アダムズ方式』を軸に検討することを決めた。この方式に基づくと青森、奈良、沖縄など9県の定数は1ずつ減り、東京の3増を含めて都市部の6都県で9増える『9増9減』となる。

地方の人口減と都市部の人口増に合わせて定数を見直せば、地方の議席は減り続けるという党内の懸念を踏まえ、細田氏は『地方創生の趣旨から(9増9減案は採用)するべきではない』と主張した。地方選出の現職議員を多く抱えるという党内事情もある。

細田氏は、人口が最少と最大の選挙区を比べれば2倍以上の格差が生じた昨年の衆院選でも、都道府県で比べれば1・78倍に収まると強調。地方の議席を減らすのではなく、来年2月に発表される最新の国勢調査の結果に基づき、人口が多い都市部の選挙区割りを変更して格差を縮めるよう提案した。

だが、最高裁は選挙区ごとの格差をもとに3回連続で『違憲状態』と判断しており、細田氏のような意見は国会では少数派だ。

公明党の北側一雄副代表は意見聴取後の記者会見で、『格差は2倍以内に治めるべきだ。最高裁の判決に従うなら、過疎の県の定数が減ることはやむを得ない』として、『9増9減』案を評価した。維新の党の松野頼久代表も『アダムズ方式を採用すべきだ』と述べた。共産党の毅田恵二国対委員長は、小選挙区制を前提にした是正案には反対との意向を示した。

調査会は16日に最終会合を開いて答申をまとめ、1月中旬に大島理森衆院議長に提出する。各党は答申を尊重しつつ格差是正や定数削減について協議する考えだが、利害が複雑にからむだけに調整は簡単ではない。

仮に各党合意に基づき、選挙制度改革に関する法律を改正しても、政府の選挙区画定審議会が具体的な選挙区割りを決定したうえで関連法改正が再び必要となる。このため、次の衆院選に間に合うかは微妙な情勢だ」。

衆議員選挙制度に関する調査会(座長=佐々木毅)が提案している「アダムズ方式」による「9増9減案」が正解となるが、問題は、来年の衆参同日選に間に合うか、である。法整備の第1打段階で最短3カ月かかり、第2段階で周知期間を含めて同じく3カ月かかるから、6月1日の衆院解散には間に合わない。それでも「解散権は縛られない」として解散するか、である。

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