2015年6月25日 産経「自民総裁選」「無投票へ『安倍応援団』」「あす初会合、リベラル系は退潮」
産経に「自民総裁選」「無投票へ『安倍応援団』」「あす初会合、リベラル系は退潮」が書かれている。
「自民党内で9月の総裁選に向けた駆け引きが、にわかに活発化してきた。安倍晋三首相(党総裁)に近い自民党議員でつくる勉強会『文化芸術懇話会』(代表・木原稔党青年局長)が25日に初会合を開催。国会会期が9月27日まで大幅延長されたことも絡めて首相の『無投票』再選への機運づくりを狙う。一方、党内では古賀誠元幹事長が支援するリベラル系議員の勉強会は参加者が減少、首相に弓を引く動きは尻すぼみになりつつある。
懇話会の初会合は作家の百田尚樹氏が講演し、若手議員を中心に約30人が出席する見込みだ。設立趣意書によると、表向き『心を打つ<政策芸術>を立案し、実行する知恵と力を習得すること』が目的だが、若手議員は『首相の再選を拒む“邪魔者”の排除が懇話会の役割。いわば首相の応援団だ』と打ち明ける。
懇話会が意識しているのは、党内のリベラル系若手議員が5月7日に立ち上げた勉強会『過去を学び<分厚い保守政治>を目指す若手議員の会』だ。当選1、2回の議員が対象で、メンバーには首相の無投票再選阻止を目指す古賀氏に近い議員が少なくない。
同会の武井俊輔共同代表は『あくまでも幅広い保守の一翼を担う政治家になるための勉強会』と説明するが、背後に古賀氏の存在がちらつくだけに、『反安倍』のレッテル貼りを敬遠してか、会を重ねるごとに出席者は減少。初会合には24人が参加していたが、11日の4回目の会合の出席者は16人だった。さらに、古賀氏は総裁選出馬に意欲を示す野田聖子前総務会長を『候補者の1人』と位置づけるが、同会出席者の1人は野田氏が出馬しても、推薦人になるつもりはない』と断言、自民党幹部も『党内に多様な議論があるのは結構だが、<分厚い>が総裁選の政局に絡むなら注意する』という。
総裁選は9月20日以降に行われるが、同月27日までの国会会期内に重なる見通し。直前には与野党対決型の岩手県知事選(9月6日投開票)も控えている。総裁選の対立が激化して党内の結束が乱れれば、安全保障関連法案の審議にも悪影響を及ぼしかねない。
ある閣僚経験者は『今回は総裁選をやっている場合でない』と指摘。23日の党副幹事長会議では、若手議員が取材を受ける際には党幹事長室に報告を義務づける方針を申し合わせるなど、大幅延長はピリピリムードをもたらしている」。
9月20日の総裁選は、9月27日までの国会会期延長で、安倍首相(総裁)無投票再選の流れとなった。問題は、9月20日時点の内閣支持率が40%台を維持できるか、である。自民支持層の思想武装が急務となり、そのコアとしての安倍派結成が必須となるが。