2014年6月18日 日経 「北朝鮮、今週にも調査開始」「拉致問題、正恩氏直轄組織も参加」
日経に「北朝鮮、今週にも調査開始」「拉致問題、正恩氏直轄組織も参加」が書かれている。
「北朝鮮は今週中にも拉致被害者を含む全ての日本人の安否確認に向けた特別調査委員会を発足させる。北朝鮮側は金正恩第1書記の直轄組織、国家安全保衛部も参加すると非公式に説明しており、政府は調査開始を受けて月内にも人的往来規制の解除などを発表する方向だ。日朝は近く外務省局長級協議を開き、今後の対応を確認する。
日朝両国が5月29日に発表した合意文書では、北朝鮮が拉致被害者を含む日本人に関する調査を『包括的かつ全面的』に実施すると約束。日本側は調査開始までの期間をおよそ『3週間以内』と説明しており、北朝鮮の準備が順調なら6月19日前後が期限になる。
両当局は14日に中国で事務レベルの協議に臨み、調査の段取りなどを詰めたもようだ。日本関係者によると、北朝鮮の特別調査委は国家安全保衛部のほか、国会にあたる最高人民会議メンバーの代議員らも参加する見通しだ。日本側は『調査体制には問題がない』との判断を固めつつある。
北朝鮮の国家保衛部は一連の日朝協議に加わり、再調査に関する合意に大きな影響力を持ってきた。秘密警察として国内の拉致被害者を監視下においているとされ、調査の初期段階からの関与は一定の成果を出す姿勢の表れとの見方もある。
近く開催する局長級協議は特別調査委の体制を確認し、日本側がどこまで制裁を解除するかを判断する場となる。合意文書では、日本が独自に科している①人的往来規制②送金規制③人道目的の北朝鮮船舶の入港禁止措置――を調査開始時に解除すると明記した。
政府内には調査の開始だけで3つの制裁を解除することへの慎重論も根強い。北朝鮮は人道目的の北朝鮮船舶の入港禁止の解除対象に貨客船『万景峰号』を含めるよう求める声がある。再調査の成果と制裁解除の範囲に関して、綱引きが激しくなる可能性もある」。
北朝鮮は今週中にも拉致被害者を含む全ての日本人の安否確認に向けたと特別調査委員会を発足させる。その特別調査委には、金正恩第1書記の直轄組織である国家安全保衛部も参加することが決まっており、政府は約束通り、月内にも人的往来規制の解除などを発表する。問題は、北が切望している万景峰号の入港禁止も解除するか、である。解除すれば、安倍首相の本気度が金正恩第1書記に伝わるが。