女帝誕生  宰相への決意

2025年11月11日 高野育郎 - グループアム代表 -
女帝一派は閣下の人力もあり大阪との連携、諸派無所属を合わせると過半数を得る。衆議院における首班を獲得するまでにあと数票のところまで見えてきた。衆議院の過半数さえ取れれば仮に参議院を取れなくても、衆議院の優越性から首班指名、すなわち宰相の地位を手にすることができる。

何とか過半数が見えた頃,女帝誕生に新たな障害が生まれる。なんと女帝の党内から不穏な動きが現れる。主に女帝の誕生により利権を失うと考える者たちだ。反旗を翻し反対投票を行なうという動き。内容は具体的であり反対投票を行うであろう者のリスト、そして女帝の代わりとなる宰相候補の名前まで取り沙汰された。もし仮にこの26名が本当に反対投票を行った場合,宰相決定が混迷することは確実であった。

しかし,本当に反対投票をするのかどうか、懐疑的な見方があったことも事実だった。
なぜなら衆議院における首班指名の投票は記名投票であり誰が裏切ったのかが明確になるからである。この裏切りは反党行為でありその後の処分は,軽くて離党勧告、党からの追放まである。訓告程度ですむ問題ではない。

したがって、リストが出回わり始めた頃、そのリストに名前のある議員があわてて女帝周辺に連絡を取るドタバタ。恭順の意を表明した。反対派の足並みが揃わないことはわかっていたが、政界は一寸先は闇である。女帝陣営が締め付けを徹底的に行ったことは間違いない。

首班指名当日,衆議院会議場は様々な思惑を抱え、固唾を飲んでその投票を皆が見守った。しかし以外なことに反対派の首謀者と思われる総務相、外相は緊張している様子は見られず、とても謀叛を起こす雰囲氣はない。水面下での話がついていたことがうかがえる。こうして晴れて新たな女帝が宰相の地位を手に入れることとなった。
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