2014年3月25日 読売「岸田派、古賀氏に困惑」 「解釈見直し首相批判、内閣改造で冷遇懸念」

読売に「岸田派、古賀氏に困惑」「解釈見直し首相批判、内閣改造で冷遇懸念」が書かれている。

「自民党の古賀誠元幹事長が安倍首相への批判を強めていることに対し、古賀氏が名誉会長を務める岸田派(宏池会)内に困惑の声が広がっている。『反安倍』勢力と見なされれば、今夏に想定される内閣改造で冷遇されかねないからだ。

『そういう姑息なことは絶対やってはいけない。憲法改正で集団的自衛権をどうするかという筋道が正しい』。古賀氏は17日の横浜市での講演で、首相が意欲を見せる集団的自衛権の行使に向けた憲法解釈見直しについて、反対する姿勢を鮮明にした。

父が太平洋戦争時にレイテ島で戦死した経験を持つ古賀氏は、党内のハト派の代表格の一人で、穏健な外交路線を掲げる宏池会を長年主導してきた。政界引退後も、昨年6月の共産党機関紙『しんぶん赤旗』のインタビューに応じ、憲法96条改正に意欲を示す首相を批判した。

一方で、同派は、派閥会長の岸田外相や、小野寺防衛相ら4人の閣僚を送り込んでおり、安倍内閣を支える立場だ。岸田氏は集団的自衛権の行使に向けた議論の必要性を明言しており、岸田、小野寺両氏共に『積極的平和主義』を掲げる首相と連携して外交安保政策にあたっている。それだけに、古賀氏の発言について、『岸田派が<反安倍>と見られかねない。いい迷惑だ』(派閥幹部)との不満の声が上がる。他の派閥には、「古賀氏の首相批判が続けば、内閣改造で岸田派は外されるのではないか」との見方も出ている。

ただ、派内で約4割を占める当選1回の議員の中には古賀氏を支持する声も多い。同派の衆院議員の一人は、『軽武装、経済重視のハト派路線が宏池会の伝統だ。派閥幹部が閣内に取り込まれる中、古賀氏は宏池会の存在をアピールするために発言している』と擁護した。同派は4月上旬にも、集団的自衛権をめぐる憲法解釈について勉強会を開く。一部の幹部からは首相に配慮して、憲法解釈見直しを容認する形で意見集約する案も出ている。勉強会の結論が、同派の行方を占う試金石になりそうだ」。

岸田派の名誉会長を務める古賀氏が安倍首相への批判を強めているが、派内から、夏の内閣改造で岸田派が冷遇されるとの懸念が強まっている。岸田外相、小野寺防衛相ら4人の閣僚を送り込んでいるのに、である。反主流派に回るのは難しいとなるが。岸田派として、憲法解釈見直し容認に意見集約をせざるを得ない。他派閥も右に倣えである。

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