2022年01月15日 夏の参議院選挙
自民党の遠藤利明選挙対策委員長は党内会合で「参議院選挙に勝利して初めて岸田政権が安定する」と党内を引き締めた。
岸田総理自身も新年党役員会の初頭挨拶で「日本の将来を決める戦いであるとの覚悟で臨んで頂きたい」と締めくくった。
岸田政権発足後の内閣支持率は堅調に推移しているが、コロナ対策の対応如何では先が見えない。 第2次安倍政権時は国政選挙に於いて5連勝したが、参議院選の勝敗が後の首相退陣につながる事は経験済みだ。自民幹部からも衆議院選に勝利した後の参議院選は気を引き締めていかないとの発言が出ている。
夏の参議院議員選挙は改選は選挙区74議席、比例代表50議席、神奈川選挙区補欠選挙、計125議席、自公与党は57議席で過半数維持する。
勝敗のポイントは32選挙区の1人区での戦いであろう。選挙に強いと称されてる茂木幹事長の手腕が試される場になるであろう。今まで連敗している沖縄県や岩手県に幹事長自身が積極的に現地入りしている様である。
対する野党は共闘の足並みが揃うかどうかが鍵になるが、候補者を一本化できるかどうかが、根本的な問題である。調整は簡単にはいかないであろう。
立憲民主党の泉代表は参議院選挙に向けた党会合で、先般の衆議院選挙の野党共闘の検証をしていると述べた。共産党と「限定的な閣外協力」で臨んだ選挙戦であったが、安全保障の擦り合わせや、支持組織である連合会長からも批判を浴びた。
一方、足並みを揃えるべく相手の国民民主党は、先般躍進した日本維新の会との頻繁なやり取りもうかがえる。また地方政党 都民ファ-ストの会との勉強会を立ち上げるなど立憲民主党の思惑とは違うベクトルを向いている感がある。
何れに於いても、地方議員が全国におり、各種団体の支援や一定の歴史の中で利害関係が構築されている与党と対峙するには、各野党は自己の利害を捨て政権交代に向けた圧倒的な情熱を有権者に訴えていかなければ、先般の衆議院選挙と同じ結果になるであろう。