共同通信社が14~16日に実施した全国民電話世論調査によると、菅内閣の支持李は31・8%で7月の前回調査から4・1ポイント下落し、昨年9月の内閣発足後最低を更新した。自民党が2012年に政権を奪還して以降最低となった。不支持率は0・8ポイント増の50・6%で、菅内閣で初めて過半数に達した。
新型コロナウイルス患者の入院制限を巡り、政府の病床確保策に『不安を感じる』との回答は79・9%に上った。9月末に自民党総裁の任期満了を迎える菅義偉首相が総裁選で再選され、首相を続けて欲しいとの回答は27・5%だった。『続けて欲しくない』は65・1%に上った。
東京五輪開催については『よかった』が62・9%、『よくなかった』が30・8%だった。五輪開催が新型コロナウィルス感染拡大の一因になったと思うとの回答が59・8%を占めた。24日に開幕予定の東京パラリンピックに関しては『無観客で開催するべきだ』が64・7%Tなった。『中止するべきだ』は19・9%、『観客を制限して開催するべきだ』は14・7%だった。政府のコロナ対応を評価するは28・7%(33・9)、評価しないは67・8%(64・2)、ワクチン接種は、順当21・7%、遅い75・5%。
政党支持率は、自民39・5(42・3)、立憲11・6(11・2)、公明党4・5(5・0)、共産党4・7(3・0)、維新6・0(6・1)、国民1・2(2・0)、社民0・5(1・2)、例話1・4(1・0)、支持政党なし27・3(25・0)。次の衆院選の比例投票先は、自民38・4(38・1)、立憲12・2(13・1)、公明党5・0(5・8)、共産5・5(4・1)、維新6・1(6・2)、例話1・0(1・0)、分からない29・2(27・6)」
以上の調査結果から次のことが読み解ける。
内閣支持率は前回調査(7月17,18日)より4・1ポイント減の31・8%、不支持率は0・8ポイント増の50・6%、分からないは、3・3ポイント増の17・6%。自民支持率は0・8ポイント減の39・5%。立憲支持率は0・4ポイント増の11・6%。政権崩壊の青木の法則を適用すれば、31・8%+39・5%=71・3%となり、政権崩壊の危機ライン50%を、21・3ポイント超えており、内閣支持率は31%と最低を記録したが、野党第1党の立憲の支持率は微増の11・6%であり、自民の39・5%の3分の1弱である。立憲は、政権交代の受け皿として民意から全く期待されていない。その証左が、次の衆院選の比例投票先で、自民は38・4%と政党支持率39・5%より1・1ポイント減であるが、立憲は12・2%と11・6%より0・6ポイント増にとどまった。政党支持率と比例投票先がほぼ同じであり、自民38・4%VS12・2%となる。与党は、自民38・4%+公明5・0%=43・4%に対して、野党共闘は、立憲12・2%+共産5・5%+国民1・1%+社民0・6%+れいわ1・0%=20・4%しかない。2分の1弱しかない。総和は63・8%となり、想定得票率の60%前後と一致する。つまり、289の1人区で43・4%VS20・4%となる。与党が野党共闘の2倍あり、1人区で圧勝となり、自民の現有議席276維持で公明29維持で305議席となる。
課題は、9月末の自民党総裁選の帰趨である。自民党員投票も行われるフルベックスの総裁選で、菅総裁以外に、岸田氏、高市氏の2人が立候補し、3人で争われる。議員票で菅氏が細田派、麻生派、二階派、無派閥で7割を確保し、岸田氏2割、高市氏1割である。党員票では、菅氏が5割とって圧勝となる。総裁選で内閣支持率、自民支持率がアップし、10月初旬には、ワクチン接種8割完遂となり、デルタ株感染も収束に向かう。内閣支持率45%前後自民支持率45%前後となり、289の1人区で45%VS15%と3倍格差となり、圧勝。自民は現有議席276+14の290議席となるが。コロナとの戦いに勝ったからである。10月21日任期満了総選挙、11月21日か11月28日投開票。