2018年8月11日 朝日 社説「LGBT」「自民の認識が問われる」

「LBGTより少子化対策を」

朝日の社説に「LGBT」「自民の認識が問われる」が書かれている。

「性的少数者をあからさまに差別し、多様な性のあり方を認めていこうという社会の流れに逆行する。見過ごせない見解だ。

自民党の杉田水脈衆院議員(比例中国ブロック)が『<LGBT>支援の度が過ぎる』と題した月刊誌『新潮45』への寄稿で、同性カップルを念頭にこんな持論を展開した。

『彼ら彼女らは子供を作らない、つまり<生産性>がないのです。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか』

異性のカップルであっても、子どもを産むか産まないかは、個人の選択である。それを『生産性』という観点で評価する感覚にぞっとする。歴史的に少数者を排除してきた優生思想の差別的考えとどこが違うのか。

杉田氏は、日本は寛容な社会で、LGBTへの差別はそれほどないという見方も示した。事実誤認もはなはだしい。学校や職場、地域での偏見や差別は各種の報告で明らかだ。

さまざまな性的志向を認めれば、『兄弟婚を認めろ、親子婚を認めろ、それどころかペット婚や、機械と結婚させろという声も出てくるかもしれません』という主張に至っては、噴飯物というしかない。

同じ自民党内の若手議員から『劣情をあおるのは政治ではなくて単なるヘイト』といった批判があがったのも当然だ。

ただ、こうした認識は党内で共有されていないようだ。驚いたのは、きのうの二階俊博幹事長の記者会見である。

『人それぞれ政治的立場、いろんな人生観がある』『右から左まで各方面の人が集まって自民党は成り立っている』

杉田氏の見解を全く問題視しない考えを示したのだ。

自民党はもともと伝統的な家族観を重んじる議員が多い。しかし、国内外の潮流に押される形で、昨秋の衆院選の公約に『性的指向・性自認に関する広く正しい理解の増進を目的とした議員立法の制定を目指す』と明記、『多様性を受け入れていく社会の実現を図る』と掲げた。杉田氏の主張は、この党の方針に明らかに反する。

杉田氏はSNSで自身への批判が広がった後、ツイッターで『大臣クラス』の先輩議員らから『間違ったこと言ってないんだから、胸張ってればいいよ』などと声をかけられたとつぶやいた。こちらが自民党の地金ではないかと疑う。

少数者も受け入れ、多様な社会を実現する気が本当にあるのか。問われているのは、一所属議員だけでなく、自民党全体の認識である」。

社説の主旨である「自民の認識が問われる」に異論がある。

自民党の杉田水脈衆院議員(比例中国ブロック)が月刊誌「新潮」に寄稿した「LGBT支援の度が過ぎる」との論文に対して、朝日は「性的少数者をあからさまに差別し、多様な性のあり方を認めていこうという社会の流れに逆行する。見過ごせない見解だ」と批判している。「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです。そこに,税金を投入することが果たしていいのかどうか」の「『生産性』がない」の文言にかみつき、「生産性がない」の言葉を独り歩きさせている。その前文の「小育て支援や子供ができないカップルへの不妊治療に税金をつかうのであれば、少子化対策のためにお金を使うという大義名分があります。しかし、LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか」を読めば、「LGBT支援の度が過ぎる」の主旨が正論となるが。

問題は、杉田氏の論文の主旨は、LGBTを非難したわけではなく、LGBTのカップルへの公金による行き過ぎた支援を止め、その分、不妊治療などに支援して少子化対策を急ぐべきだにある。この主旨こそ、多様な性の在り方を認めるではなく、少子化対策を急げとの社会の流れに沿っているが。LGBTのカップルでは子供は作れす、生産性がないは事実だからである。自民の認識も杉田氏と同じとなるが。

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