2016年6月29日 日経「参院選序盤情勢」「自民、単独過半数に迫る」「改憲勢力3分2うかがう」「民進、改選数の確保難しく」

日経に「参院選序盤情勢」「自民、単独過半数に迫る」「改憲勢力3分2うかがう」「民進、改選数の確保難しく」が書かれている。

「日本経済新聞社は7月10日投開票の参院選の序盤情勢を探るため、全国世論調査を実施した。自民党は改選50を上回り、非改選とあわせれば単独過半数となる57議席に迫る勢い。与党など憲法改正に前向きな『改憲勢力』でみても、改憲の国会発議に必要な参院3分の2の議席獲得をうかがう。野党第1党の民進党は改選45議席に届くのが難しい情勢だ。

有権者のうち選挙区で3割、比例代表で2割がまだ投票先を決めておらず、流動的な要素がある。参院は定数242で半数の121(選挙区73、比例代表48)を3年ごとに改選する。与党の非改選は自民党が65、公明党が11の計76議席。与党は今回46議席をとれば過半数を維持する。

自民党は安倍晋三首相(党総裁)の経済政策『アベノミクス』の実績を支えに優位な戦いを進めている。選挙戦を左右する32の1人区(改選定数1)では、西日本を中心に7割程度の選挙区でリードしている。

改選定数2~6の複数区では、公認を1人に絞った選挙区は手堅い戦い。2人擁立した北海道、千葉、東京はいずれも1議席を確保した上で2人目を他党と競う。比例は2013年の前回参院選の18議席と同水準を確保する勢いで、27年ぶりの単独過半数を目指す。

公明党は支持母体・創価学会の組織票を基盤に改選9議席を上回る公算が大きい。首相は勝敗ラインとして、与党で改選過半数(61議席)を掲げているが、大きく上回る70議席台が視野に入る。

民進党は選挙区、比例代表ともふるわず、改選45議席から大幅に減る公算が大きい。大敗した前回参院選の17は上回るが、30議席程度になる可能性がある。

共産党は改選3議席から大きく増やし、躍進した前回参院選の8を超える議席も視野に入れる。選挙区も複数区での議席獲得に向けてつばぜり合いを繰り広げている。

民進、共産、社民、生活の野党4党が32の1人区で候補を一本化した共闘は、一定の効果を上げているものの、勢いを欠く。

東北や沖縄などで統一候補が先行し、非与党系の勝利が2選挙区だった前回選挙よりも勝つ選挙区は増える見通し。ただ北陸や西日本では厳しい戦いで、自民党に先行するのは全体の3割にとどまる。

おおさか維新の会は地盤の大阪で議席獲得の勢いで、兵庫でも有利な戦いだ。改憲に前向きな同党や日本のこころを大切にする党、自公を合わせると非改選が84議席。今回の選挙で78議席を上回れば、参院3分の2にあたる162議席に届く。

『改憲阻止』を掲げ共闘する野党4党は改憲勢力による3分の2を阻むのが目標だ。社民党、生活の党は議席獲得に苦戦している。民進党を除く3党が前回並みだった場合、残り45議席が必要となる」。

日経の序盤情勢調査でも自民党は57の単独過半数に迫る勢いがある。一方民進党は、改憲阻止に必須の改選45議席を大きく割り込み、30議席程度にとどまる。共産党は改選議席3から5増の8議席と伸ばすが、民進党の15議席減を補填できない。野党共闘の「改憲勢力3分の2阻止」は失敗に終わるが。

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