2016年2月3日 読売「本社緊急世論調査」「甘利氏の辞任『当然』70%」「内閣支持率横ばい56%」

「内閣支持率2ポイント増の56%、民主党支持率1ポイント減の7%」

読売に「本社緊急世論調査」「甘利氏の辞任『当然』70%」「内閣支持率横ばい56%」が書かれている。

「読売新聞社は1月30~31日、甘利明・前経済再生相の辞任を受け、緊急全国世論調査を実施した。甘利氏が違法献金疑惑の責任をとって閣僚を辞任したことを『当然だ』とする人は70%に上り、『必要はなかった』は23%だった。甘利氏が今後も説明責任を『果たすべきだ』との回答も71%を占め、『そうは思わない』は24%にとどまった。

ただ、安倍内閣の支持率は56%となり、前回調査(1月8~10日)の54%からほぼ横ばいで、重要閣僚だった甘利氏辞任の影響は、現時点でみられなかった。不支持率は34%(前回36%)。

違法献金疑惑への安倍首相の対応を『適切だった』とした人は57%で、『適切でなかった』の28%を大きく上回っている。支持率が低下しなかったのは、甘利氏の早期辞任という対応が評価されたためとみられる。

一方、後任の経済再生相に石原伸晃氏を起用したことを『評価する』は33%にとどまり、『評価しない』の40%を下回った。

経済再生相の交代が日本経済に与える影響については、『悪い影響』が26%、『良い影響』が4%で、『とくに影響はない』が64%。『マイナス金利』を導入する日本銀行の追加金融緩和策が、景気回復につながると思う人は24%にとどまり、思わない人は47%だった。

政党支持率は、自民党40%(前回40%)、民主党7%(同8%)、公明党、共産党各4%(同各4%)などの順だった。今夏の参院比例選での投票先も、トップの自民党の39%(同37%)に、民主党11%(同13%)などが続いている。

<支持率横ばいに安堵、野党なお疑惑追及へ>

甘利明・前経済再生相の辞任を受けた読売新聞社の緊急全国世論調査で、内閣支持率がほぼ横ばいだったことに、政府・与党内には『政権のダメージは食い止められた』と安堵感が広がっている。

今回の調査では、安倍首相の対応を『適切だった』とした人が57%で半数を超えた。盟友の甘利氏の辞意を受け入れ、すぐさま後任人事を決めた対応が支持率低下を防いだと言えそうだ。

自民党の谷垣幹事長は31日、『支持率が急落するのではないかと心配したが安心した。今後の国会運営にもしっかりと謙虚にあたりたい』と語った。別の党幹部も『首相のダメージコントロールが国民に評価されたのだろう』と指摘した。

2014年10月、小渕経済産業相と松島法相が『政治とカネ』などの問題で辞任後の緊急調査では、支持率が62%から53%に9ポイント下落した。今回の結果について、政府関係者は『世界的な株安が続く中、経済政策をしっかりやってほしいという期待の表れではないか』と分析した。政府・与党は16年度予算案を早期に成立させ、経済優先の姿勢を堅持する方針だ。

一方、野党は引き続き甘利氏の違法献金疑惑を追及する構えだ。民主党の岡田代表は31日、東京都内で記者団に『物事が解決したわけではない。根が深い問題だ』と強調した。細野政調会長は同日のNHKの番組で、甘利氏の参考人招致を要求した。ただ、民主党内には『スパッと辞めたことで、次の手が打ちにくい』(中堅)と手詰まり感も漂っている。維新の党の今井幹事長も31日、『甘利氏の会見は見事な演出だった。最高の辞め方だと世論が評価したのだろう』と語った」。

内閣支持率が前回調査(1月8~10日)より2ポイント増の56%、不支持率が2ポイント減の34%となったが、違法献金疑惑への安倍首相の対応を「適切だった」との57%が押し上げたからである。安倍首相のダメージコントロールが国民に評価されたからである。

問題は、民主党の支持率低下と、比例選投票先の低下である。自民党支持率40%に対して1ポイント減の7%、自民党投票先2ポイント増の39%に対して2ポイン減の11%に過ぎない。支持率で5分の1、投票先で3分の1の体たらくである。政権を失って3年も立つのに、政権復帰への期待はゼロに等しい。このままでは、岡田民主党の参院選惨敗必至である。だからこそ、安倍晋三首相は、衆参同日選を断行するが。

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