2016年8月7日 毎日「本社世論調査」「安倍改造内閣、期待度『変わらず』59%」「総裁任期『延長不要』53%」

毎日に「本社世論調査」「安倍改造内閣、期待度『変わらず』59%」「総裁任期『延長不要』53%」が書かれている。

「毎日新聞は3、4両日、第3次安倍再改造内閣の発足を受けて緊急の全国世論調査を実施した。内閣改造で安倍内閣に対する期待が高まったかどうかを尋ねたところ、『変わらない』との回答が59%で最も多く、『期待できない』は23%、『期待が高まった』は10%だった。2018年9月までの安倍晋三首相の自民党総裁任期を『延長する必要はない』は53%で、『延長した方がよい』の36%を上回った。内閣支持率は7月の前回調査から3ポイント増の47%、不支持率は1ポイント減の34%だった。

自民党幹事長に二階俊博前総務会長を起用した人事を『評価しない』は41%、『評価する』は35%だった。しかし、自民支持層では『評価する』が59%に上った。

改造によって内閣への期待が『変わらない』が6割近かったのは、首相が麻生太郎総理兼財務相や菅義偉官房長官ら重要閣僚の多くを留任させたためとみられる。『変わらない』と答えた層の内閣支持率は56%と全体より高く、今回の人事はおおむね肯定的に受け止められているようだ。

自民党内では、安倍首相の総裁任期延長を求める声が出ている。内閣支持層、自民支持層では延長容認がいずれも6割を超えた。

石破茂前地方創生担当相は首相からの内閣残留要請を断った。次の首相を目指す石破氏に『期待しない』は49%で、『期待する』は34%。自民支持層では『期待しない』(46%)と『期待する』(40%)の差が全体より小さかった。
  
≪生前退位「制度見直しを」67%、改憲議論「賛成」44%≫

毎日新聞が3、4両日に実施した緊急全国世論調査では、天皇陛下が天皇の位を皇太子さまに譲る『生前退位』や、東京都の小池百合子知事への期待なども聞いた。  

天皇陛下は近く、ご自身の仕事のあり方などについてお気持ちを国民に述べられる見通しだ。天皇陛下が生前退位できるように皇室制度を『見直すべきだ』は67%、『慎重に議論すべきだ』は22%だった。

単純には比較できないが7月の前回調査で生前退位について政府がどう対応すべきかを聞いた際には、『制度改正を急ぐべきだ』45%▽『慎重に議論すべきだ』30%――だった。

国会で憲法改正の議論を進めることに『賛成』との答えは44%、『反対』は40%で、7月の前回調査に続いて賛成が反対を上回った。『賛成』と答えた人に、国会で最も議論してほしい改憲のテーマを選んでもらったところ、『憲法9条』が32%で最も多かった。

安倍晋三首相は衆参両院の憲法審査会での議論に繰り返し期待を表明している。内閣支持層では『賛成』が67%で、『反対』の20%を大きく上回った。対照的に不支持層では『反対』69%、『賛成』22%だった。自民支持層では『賛成』が68%に上り、公明支持層の過半数も賛成した。

9条以外の改憲テーマは、『衆院・参院のあり方』16%▽『国と地方自治体の関係』14%▽『緊急事態条項』12%▽『天皇の位置づけ』8%▽『環境権などの新しい人権』4%――の順になった。9条改正から議論を始めることを支持する意見は与党内にも少ない。国会で何を議論してほしいかに関しては世論も分かれており、テーマの絞り込みは難しいとみられる。

主な政党支持率は、自民33%▽民進9%▽おおさか維新7%▽共産5%――など。『支持政党はない』と答えた無党派層は30%だった。

<小池都政に期待64%>

7月31日に投開票された東京都知事選で小池百合子氏が当選した。小池知事に『期待する』は64%で、『期待しない』の15%、『関心がない』の13%を大きく上回った。東京都内に限ると『期待する』は77%に上った。

小池氏は自民党の推薦を得られず、同党は別の推薦候補を擁立した。しかし、自民支持層の74%は小池氏に期待すると答えた。対立候補を立てた民進支持層でも「期待する」は6割強にあった。内閣支持層の72%、不支持層でも61%が小池氏に期待している」。

内閣支持率は前回調査(7月11,12日)より3ポイント増の47%、不支持率が1ポイント減の34%となったのは、内閣への期待度「変わらず」59%が押し上げたからである。問題は、総裁任期延長不要が53%と過半数を超えたことであるが、内閣支持層、自民支持層では延長容認がいずれも6割を超えている。安倍1強の証左である。

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