2014年7月19日 日経 「記者手帳」 「祖父の背中を追って」

日経の「記者手帳」に、「祖父の背中を追って」が書かれている。

安倍晋三首相の在職日数が14日、第1次政権時の366日と合わせて932日となった。この数字は首相にとって、ちょっとだけ意味がある。33人いる戦後首相の中で、橋本龍太郎氏と肩を並べて7位になったからだ。次の目標となるのは1241日在職した6位の岸信介氏――首相の祖父である。

岸氏は1960年に、世論の反対を振り切って日米安全保障条約の改定を断行した。集団的自衛権の行使を認める閣議決定に踏み切った首相は、祖父と自分の姿を重ね合わせているようにもみえる。13日のNHK番組では、岸氏について『(日米安保条約の改定が)国民の命を守ることに資するという確信と信念を持っていた』と語った。

首相は、来年1月召集の通常国会に関連法案を一括して提出し、成立をめざす考えだ。順調にいけば、関連法案を審議している最中の来年5月19日に在職日数で祖父に追いつく」。

安倍晋三首相は、14日で在職日数が第1次と合わせて932日となり、33人の戦後首相の在職日数で橋本龍太郎氏に並び7位となった。来年1月召集に通常国会で「集団的自衛権行使容認」の関連法案を一括して提出し、成立を期すが、その最中の5月19日に1241日在職の6位の祖父岸信介元首相に追いつく。歴史的宿命である。

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