2022年3月11日 国連決議 ロシア非難「即時撤退」

ウクライナに侵攻したロシアに対し国際社会は非難決議した。ウクライナからの即時撤退に141ヵ国の賛成多数で採択され、反対はロシアを含む5ヵ国のみであった。米国のトーマスグリーンフィールド大使は演壇で(国連は近代に於いて最も厳しい局面に立たされている)と強調し国連の目的の再確認として戦争を防ぎまた阻止する事、それがこの場に居る私たちの役目であると訴えていた。

民間の死者多数
「民間人に危険はない」ロシア国防相は侵攻後、攻撃の対象は軍事施設のみと主張していた。しかし発表とは異なり、攻撃対象は民間施設に病院や学校にも及んでいるとのウクライナ側の発表である。日を追うごとに民間施設への攻撃も増えウクライナ側通信社によると幼稚園などにも被害が及んでいるとの事である。ウクライナ非常事態庁によると民間人の死者も増え続け、国外へ逃れる人も急増している。両軍の主張はそれぞれ異なっており、ロシア国防省報道官はロシア側兵士の被害者は数百人としているが、ウクライナ大統領はロシア側死者数は数千人以上と主張している。不正確な情報戦の中、アメリカ政府はロシア軍の兵士の士気の低さ、無計画な進軍オペレーション等々の分析を指摘している。しかし、総合的にみてウクライナ側に不利な戦況である事は否めない事であろう。ウクライナ北東部や南部では激しい攻撃がされており、中心都市キエフ陥落を目指す動きは進行しているようだ。今後の懸念は思うように戦果が得られない場合、直ちに戦果を得られる方法に無差別に攻撃が行われる事であろう。生物化学兵器に止まらず、核兵器まで使用する懸念も皆無ではないであろう。

日本の対応
国連常任理事国を性善説で構築された国連に於いて、当該国がこの様な逸脱行為をした場
合、無力感を感じる。日本が出来る事は経済制裁を欧米諸国に協調していく事ぐらいであ
ると思われるが、今般の悲しい事実を北方領土問題、もし台湾有事が起こった時を想定し
てさらに法整備の見直し、緊急事態の国民の対応等、一般市民レベルで考える機会を増や
していく広報活動を政府に期待します。

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