情報統制とマスコミ

2026年3月15日 高野育郎 - グループアム代表 -
最近テレビと新聞の言ってることと、インターネット上の情報の乖離が甚だしいと言われる。スマホを持ちPCを触ることが常識となった今、リアルタイムでSNSには動画が上がり、記者、報道陣ではない一般の配信者が見たままを情報発信する時代になっている。通常、報道で行われるチェック等の作業は割愛され、見たままの一次情報がSNSに踊ることとなる。

為政者にとって、こんなに不都合な事は無い。忖度、配慮は一切なし、特に戦時における大本営発表が、SNSなどで否定されるケースは枚挙に暇がない。例えば日本にいれば、ウクライナはロシアに対し常に優勢にあるように言われるが、郵政であるはずのウクライナの被占領地が広がっているのは不思議な話である。今回のイラン紛争でも、イスラエルのエルサレムにはアイアンドームと言う防空システムがあり、万全の防空体制だと言う。しかし、初動のイランのミサイル攻撃にアイアンドームの映像が流れたが、2次、3次と攻撃が重なるにつれ全く報道は出てこない。いずれも大本営発表の信憑性を疑わざるを得ない。一方、SNSではAIで生成されたフェイク画像、映像も含め、大量の映像が流れている。

最近では、流されている映像の信憑性まで分析しているブログ、YouTubeなどの解説まで存在する。SNSを見る人々のリテラシーが高くなり、映像の流された時間からリアルタイムのものか、AIなどで生成するものであるか、信頼できる発信源であるか、などをチェックして取捨選択を行うまでになっている。

このようなことから、情報統制は独裁政権によって通信手段の遮断を行える国以内では、ほぼ不可能になっている。この事は今まで唯一の情報発信者として、胡座をかいてきたマスコミの終焉を意味する。今後のマスコミは信頼できる情報発信源からの情報を選び、分析、論評すること以外に生き残る道は無い。少なくともスポンサーに忖度し、マスコミ自身が世論を誘導する時代は終わったのである。残念ながら当のマスコミがそれに気づいていないのは滑稽でもある。
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