2016年6月29日 毎日「序盤情勢本社総合調査」「自民単独過半数の勢い」

「野党共闘の戦略ミス」

毎日に「序盤情勢本社総合調査」「自民単独過半数の勢い」が書かれている。

「毎日新聞は22、23両日、第24回参院選の特別世論調査を行い、取材情報を加味して序盤情勢を探った。憲法改正に前向きな自民、公明両党など4党が、非改選も含めて改憲発議に必要な3分の2(162議席)に達する78議席の獲得をうかがう。自民党の獲得議席は58以上になりそうで、非改選の65議席と合わせると27年ぶりの参院単独過半数となる勢いだ。公明党も議席上積みが見込まれ、安倍晋三首相が掲げる自公で改選過半数(61議席)の『勝敗ライン』に達するのは確実だ。民進党は伸び悩み、改選46議席が半減する可能性もある。

<態度未定4割>

投票先を決めていないと答えた人や無回答が選挙区で約4割に上り、7月10日の投開票日までに情勢が変わる可能性がある。

参院は定数242議席の半数が3年ごとに改選される。選挙区73、比例代表48の計121議席に計389人が立候補している。

参院選の勝敗を左右するとされる改選数1の「1人区」は32あり、民進、共産、社民、生活の4野党は全1人区で候補者を一本化した。しかし、1人区では自民が堅調で、26選挙区で優位に立っている。3選挙区で自民と野党系候補が競り合い、野党系候補が優勢なのは宮城、山形、沖縄の3選挙区にとどまっている。

自民は改選数2以上の「複数区」でも優勢で、2人を擁立した東京、千葉では2議席獲得の可能性がある。公明は複数区で過去最多の7人の候補者を擁立し、堅調な戦いぶりで選挙区全員当選も視野に入る。比例代表も含めると改選9議席を上回りそうだ。

焦点の憲法改正は、衆参それぞれの3分の2以上の賛成で発議が可能となる。自公両党とおおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の非改選議席は計84議席で、この4党が今回の参院選で78議席を獲得すれば『改憲発議ライン』の162議席に達する計算だ。

自公の改選議席だけで78に達する可能性もある。また、維新は改選2議席から数議席積み増す見通しで、その場合はさらにハードルが下がることになる。与党は衆院では3分の2超の議席を有しており、衆参それぞれで改憲発議を行う環境が整う可能性が出てきた。

民進党は、複数区の北海道で2議席を確保する可能性が高まっているが、他の複数区では2議席目の獲得の見通しは立っていない。全体では改選議席を大きく割り込む見通しだ。

野党では共産党が改選3議席から大きく議席を伸ばしそうな勢い。比例代表にとどまらず、選挙区でも東京で議席を得る可能性が高まっているほか、神奈川や大阪でも議席獲得をうかがっている。社民党は比例代表で1議席を確保できそうな情勢。生活の党、こころ、新党改革は議席獲得のめどが立っていない」。

毎日の序盤情勢調査で、自民党は58議席以上となり自民党単独過半数57議席を超える勢いである。公明党も改選議席の9を4議席上回る13議席になる可能性大である。おおさか維新も改選2議席から3増の5議席となる。3党で3分2に必須の78議席に76議席と迫り、改憲発議が視野に入る勢いがある。

問題は、野党共闘である。民進党は改選議席46議席の半減の23前後となる。共産党は改選3議席から5増の8議席となるが、野党共闘は、不発となり、マイナス効果となった。野党共闘で改憲勢力3分の2を阻止する45議席確保のメドが立たないからである。野党共闘の戦略ミスである。争点設定の失敗である。有権者の関心事の第1が、年金などの社会保障、景気・雇用にあるのに、憲法改正の是非を押し付けたミスである。安倍晋三首相は、アベノミクスの是非を争点としているのに、である。

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