2015年5月25日 朝日「習主席、想定超す歓待」「二階氏ら訪中、対日関係改善へ意欲」

朝日に「習主席、想定超す歓待」「二階氏ら訪中、対日関係改善へ意欲」が書かれている。

「中国の習近平国家主席は23日、自民党の二階俊博総務会長と同行した約3千人の訪中団に対し、日本側の想定を超える形で歓待し、対日関係改善への意欲を鮮明に打ち出した。中国政府内には9月の『抗日戦争勝利記念日』の安倍晋三首相の出席を期待する声も強く、安倍首相訪中の布石を打つ意図もあるようだ。

『私のふるさと西安には、日本から来た使節、留学生らが学び、彼らの代表的な人物である(遣唐使の)阿倍仲麻呂は中国の偉大な詩人の李白、王維と深い友情をはぐくんだ』

習氏は夕食会で、日中友好の歴史を振り返った。関係筋によると、夕食会に先立ち二階氏と会談した中日有効協会会長の唐家?・元外相は『今夜は習主席が重要演説を行う。今回の訪問を高度に重視している』と伝えていた。

日中関係に携わった中国の元外交官によると、今回は中国にとって二重の意味で重要という。歓待したのは一般人の訪問団で、日中国交正常化の際に『責任は一部の軍国主義者にあり、日本人民も被害者だ』とした共産党の論理に沿い、悪化した日本人の対中感情を和らげることができる。また、二階氏は『親中派』で、安倍政権で影響力を持つ実力者。指導部は二階氏を通じ、安倍政権に中国の立場への理解を働きかける狙いがあるとみられる。

指導部は今年9月3日を『反ファシスト戦争・抗日戦争勝利70年』と位置づけ、記念行事を盛大に行う。南シナ海問題などで『既存の国際秩序に挑戦している』との批判をかわすため、中国が『戦勝国』として戦後の国際秩序を作ってきた側との印象を国際社会に浸透させようと外交工作を展開している。

中国外務省によると、9月3日には天安門広場前で軍事パレードがあるほか、人民大会堂で党最高指導部が列席して式典が開かれる。一連の行事に第2次大戦に関わったすべての国を招く考えだ。だが、北京の外交筋によると、現時点で9月の軍事パレードには日本への配慮などから欧米首脳は出席しない見通し。

習主席も4月の安倍首相との会談で、抗日記念日について『今の日本に向けてやるものではない』と理解を求めた。首相は『そうですか』と応じ、出席の是非は明言しなかったという。首相側は中国に『訪中』の期待を抱かせておき、安倍談話の反応などで中国を牽制する思惑もあるようだ」。

中国の習近平国家主席は、二階訪中団を想定を超える歓待で厚遇したが、9月3日の「反ファシスト戦争・抗日戦争勝利70年」に安倍首相を招くための布石である。安倍首相は出席拒否を明言すべきである。

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