平将明 インタビュー全文

イントロダクション

インタビュアー:
お願いします。

インタビュアー:
よろしくお願いします。

平将明氏:
はい、よろしくお願いします。

インタビュアー:
そうですね、じゃあまず、先生、あの、この前企画を通して、ちょっと先生の事資料で調べたり、まあ前から知ってたんですけど。新聞とかでよく見て。それでなんか、トークとか、あとインターン生を受け入れたりとか、若い人との交流が多いなと思ったんですけど、それはやっぱり積極的にやっぱりご自分でやってる、ということで。で、まあそれは何でかなと思って気になったんですけど。

若者と政治

平将明氏:
やっぱりね、政治のクオリティを上げなきゃいけないと思うんだけど、そうするとサッカーと一緒でさ、僕等の時のサッカーって弱かったんだよ。まあ今回も負けちゃったけど、一発で。まあでも本戦までいったじゃない。

なんでああいう世界レベルまでサッカー強くなったかっていうとやっぱりJリーグができてさ。昔は無かった、Jリーグって。僕等の時はそういうの。Jリーグが出来て、そうすると今度、裾野のクラブチームが出来たりして、小学校中学校でもサッカーやる人が増えてから、それで結局最終的なああいう、何ていうのかな、ワールドカップの代表選手っていうのがやっぱり、レベルアップする訳よね。

それで日本の政治ってさ、将来政治家になりたい人ってあんまりいないよね、学生で。

で、それは問題だなあと思ってて、若い内から、色んな政治家と接する機会を持って、で、出来るだけ多くの人が、政治を目指すようになれば、自ずと、最終的に国会議員とか閣僚とか総理のレベルも上がってくると思ってるので。それでかなり積極的に、インターンを受け入れたり、まあ中学とか高校に呼ばれたりって講演したりっていうのはやってますね。

インタビュアー:
そこで逆に何か、自分が得られたこととか、そういう事は。

平将明氏:
まあやっぱり、世代間の感性のギャップっていうのがあるから。

それは例えば、僕等が学生の頃はやっぱり、バイトして車かって、女の子とドライブするみたいなのが、もう決まりだったんだけど、今は「車別に無くていいっす」みたいな感じだしね。そういったやっぱ携帯電話とかSNSが出てきて、コミュニケーションの取り方とか、凄い大きく変わってきたから。まあそういうのはやっぱり分かる人と話してるとああ、そういう感覚なんだなっていうのは勉強になりますよね。

インタビュアー:
(やっぱりけど)アメリカとかとは全然違いますよね、政治の関心とか。海外で過ごしてそれはもう、すごい実感したんですけど。

平将明氏:
多分教育の現場で政治マターみたいな議論全くしないよね。

インタビュアー:
そうですね。日本はそうですね。

平将明氏:

中学校、日本は。だからやっぱアメリカは、色んなディスカッションする中で、政治と実際の生活って本当切っても切れなくて、政治的な事は排除した所で、世の中で異種になってる事を議論すれば当然、政治的な判断力っていうのは身についてくるんだけど。

そういう教育の現場で、ディスカッションとかそういう機会が無いから、その先の政治についてもね、議論しないし、興味もないという感じですよね。

もう一つは、やっぱり政治家を悪く描写し過ぎてるよね、ドラマも映画も。

で、アメリカはインディペンデンス・デイなんか観てもさ、大統領が戦闘機乗って行くけどさ、日本の総理大臣がもし日本のドラマで出てきても、その人が良い人だってのはまず無いよね。大体悪者でしょ。大体99.9999%政治家は悪者で描かれてるので、やっぱりああいう描かれ方されると、政治家は、ちょっとな。

古舘さんとか、色んな人達が溜息つくでしょ。「はあ、政治家って」って。何にも分かってなくてもね。ああいうの見るとなんか、テンション落ちるよね。

だから多分あの、「俺将来政治家になるんだ」っつったら、「あんた変わってるね。頭大丈夫?」って、「冷静になりなさい」って多分言われると思うんで。やっぱりそういう風土を変えていく必要はあるかな、とは思いますね。

政治家のやりがいと辛いこと

インタビュアー:
じゃあやっぱり結構、政治家活動を通して、ストレスとか溜まったり、するんですか。

平将明氏:

ストレスは溜まるけども、また実際に政治家になってみれば分かるんだけど。

ワタミっていうね、和食屋さん。あの、居酒屋さんが政治家になったんだよね。社長が。で、その前までは彼は経済人でさ、結構オピニオンリーダーで、政治家は何だ、こうだ、と、日本の政治は良いとか悪いとか言ってたけど。

なって初めて分かったと、言ってたけど、やっぱりね、皆の印象と違うんだよね。

僕等はローメイカーだから、法律を作る仕事だから。だからそれは法律を作るっていうのは凄いやりがいがあるし、この国は法治国家なので、法律が、新しい法律が出来ればそれに添って社会も変わるんだよね。

だから今の社会おかしいな、とかさ、こういう社会的問題を解決したいなと思った時に、例えば啓発活動をしたりね。啓蒙活動をしたり、皆仲間集めてさ、署名集めたりとかさ、やるけど、我々は法律を作れるので、法律を作るのが仕事なので、まあ自分達で議論して、多数のコンセンサスを得ることさえ出来れば、それを法律っていう形で作って、物事を解決出来るんだよね。

これは政治家以外できないので。だからそれをやるとね、ああやっぱりやりがいあるなと。

そりゃストレスはたまりますよ、めちゃくちゃ。休みも無いし、プライベートも無いし。なんかレストランとかで凄いサービス悪くても、ちょっとクレームつけると、何だ政治家は特別扱いいつもされてるからこんな事で文句言うんだとか言われちゃうから言わないし。

そういう負の部分もあるけども、やっぱりやりがいという部分では、物凄く大きい、ですよね。実際やってみるとね。

責任感も、責任も大きいけど、それはやりがいがあるので。やってみたら分かると思う。ああ政治家ってこんなに力があるんだ、って。これほどやりがいのある仕事なんだと。で、そういう所がクローズアップされないでしょ。

ヤジとB級政治家

インタビュアー:
そうですね。

平将明氏:
与党と野党が罵り合ってる所しかやらないよね。でも一回国会があると、100本くらいの法律と条約をやってるのね。作ってるのね、僕等が。

で、その内に与野党が戦うのは20か30くらいで。70くらいは与党と野党と、まあ協議して、まとめて、通してる訳。だからそれは、こっちの20か30くらいの対立案件の、特にその、何ていうのかな。汚く罵り合ってるとこだけクローズアップして、またそれ汚く罵り合うのの専門の国会議員っていうのもいるのね。そういう事で、目立って、自分のバリューを上げようっていう。

所謂B級の政治家もいっぱいいるので。だからこういう人達をクローズアップしてるからね、中々伝わらないけど、本当の仕事はこっちなんでね。だから私も内閣委員会っていう所で大きな法律の法案修正担当してるのだけど.

政府提案の法律でも、最後の与野党折衝は政治家同士でしか出来ないんで、与野党と折衝して最後の、今まで反対だった野党を賛成に回らせるように法案修正するっていうのは政治家がやってるんだけど。

皆知らないよね、そういう仕事してるって。だからまあ、やりがいはありますよ。

休日の過ごし方

インタビュアー:
休日とかはあんまり無いんですか?

平将明氏:
休日はゼロです。

インタビュアー:
ゼロ。そうなんですか。

平将明氏:
月曜日から金曜日までは大体朝8時位から夜まで、政治家の仕事をフルにして、で、僕等は選挙っていうものが定期的に来るので、やっぱりその選挙区をケアしなきゃいけないよね。

土曜と日曜は、まあ、選挙の応援で地方行ったり、講演で地方行ったり、地方出張する事も多いし、そうじゃない時は選挙区に入って、まあ選挙区廻ったりイベントに出たり、っていう事で、あの、休みはありません。

インタビュアー:
じゃあお子さんと時間を過ごされたりとかは。

平将明氏:

全く無いです。たまにあるけどね。大きくなったなあ、みたいな。まあだから夜、まあうちの子供ももう大きいので、もう大学生と高校生だから、まあ夜遅く帰っても起きてたり勉強してたりするから、まあそれは会うけどね。まあ一緒にどっか遊びに行こうとか、そういうのはほとんどない。まあよっぽど時間作って、まあ年に1回あるかないかって感じですね。

インタビュアー:
(やっぱり)お子さんは政治家になりたいって、言ってますか?

平将明氏:
いや、全然。その将来の話をしたことがないので。ただ私は世襲っていうのもどうかな、と。世襲政治家っていうのもなんかあまりピンと来ないんで。

インタビュアー:
まあ優秀であれば良いんですけどね。

平将明氏:
まあ優秀であれば良いんだけど、やっぱり、でもそれはさ、親の財産でさ、やってるっていう話だと思うんだよね。

だからやっぱり、まあだから、まあ、政治家になりたいっつうのはまあ自分で頑張ったらなれるっちゅう話だよね。

でもね、その何ていうのかな、今その政治家に求められてるのは、役割を演じる政治家っていうのはまあ、そんないらなくて、やっぱゼロから構想力を持って、色んな物を組み立てていける政治家が多分必要なんだよね。時代が大きく変わってきてるからさ。

例えば世襲政治家っていうのはお父さん有名な人で、息子が跡継いで、大体シナリオ通りに歌ったり演じたりするのは、もう務まっちゃったりするんだけど、それ以前にどういう演目をやって、どういう会場を借りて、入場料いくら取って、キャスティングを誰にして、って、こういう、こう、講演をしましょうみたいな。そこから物事を考えられる人がやっぱり増えてこないといけないから。

そうするとやっぱり官僚出身とかね。世襲って言うと、ちょっとその構想力のとこで厳しいかなと思う。

ただ一方で、世襲議員っていうのはめちゃくちゃ選挙に強いから、自由にできるんで、本当に時代を変えるような変わった人?小泉純一郎とかさ、そういう人ってやっぱり世襲から出てきやすいんだよね。

今で言うと河野太郎とか、小泉進次郎とか。こういうのもまた世襲から出やすいので、まあこういう人達が出て来るっていう。ほとんどの選挙区の事を気にせず。あの、言いたいことを言い、やりたい事をやれるっていう所では良いかもしれない。

まあでも、子供が何したいとか、今高校三年生だからもうそろそろ就職だけど、まあ自分で決めんじゃない?

政治家としての自分の強み

インタビュアー:
平さんの政治家としての自分の強みは何だと思いますか。

平将明氏:
僕は、しがらみがないんだよね。自民党っていうとさ、なんか凄い、こう、企業からお金をたくさん貰ってるとか、業界から色々お金を貰ってる。で、その見返りに道路作りますとかさ、そういうイメージ強いけど。

私はまとまった、あまり大きな金額の権限は貰わないようにしてるのね。それと、政治資金を集めるときにはパーティーっていうのをやってんの。一枚二万円のパーティー券を千枚とか二千枚売るんだけど、政治資金パーティーもやってない。多分自民党で、衆議院で、私9年やってますけど、これくらいのキャリアがあって政治資金パーティー、二万円の政治資金パーティーやってないの僕だけ。

仲間から、月一万円ずつ寄付してねっつって、そういう人は三百人くらいいるから、そういう人達の寄付でやっていて。だからどっかの業界で、資金面でお世話になっちゃってて、その業界の言う事はある程度聞かなきゃいけないなっていう様な関係はどこに対しても無いのと、あと、自民党って派閥ってあるのね。でも派閥も入ってないから、派閥の親分に、あの、こうだって言われる筋合いも無いので。だからしがらみがない。派閥も入ってないから親分になんか言われる筋合いも無いから、自由に発言できる。

それがやっぱり強みで、白いものは白、黒いものは黒、という様な。だからタイミング見て、これが必要だと思えば。

例えば、東京電力が大きな事故を起こしました、と。電力業界ってのは経済圏で物凄い力を持ってたから。皆パーティー券買って貰ってたりする訳ですよ。でも僕は、一枚もパーティー券売ってないから、良い所は良いって言えるし、悪い所は悪いって言える。

それは国民の代表としてある訳ですから、で、あるべき姿であるのと同時に、そういう国会議員ってあんま居ないわけですよ。居ない。だからそれは強みだよね。

大体あの、正しい選択をし、正しい意見を言い続けられるっていうのは、まあ多分自民党の中でもあんまり居ないんじゃないかな、と思いますね。はい。

インタビュアー:
はい、素晴らしいと思います。

平将明氏:
ああ、有難うございます。(笑)

インタビュアー:
えっと、あんまり自由時間が無いという事ですが、趣味は何でしょうか。

趣味

平将明氏:
できればゴルフやりたいんだけどね。まあでもやっぱり、時間が無いよね。うーん、だから、気分転換はやっぱり、ipadで音楽を、ああ、ipodでね。ipodで音楽聞いたり、まあ移動時間に映画観たり、飛行機の中で映画観たり。えー、夜空を見上げて月を見たり、そんな感じだよね。

インタビュアー:
音楽って、J-POPとか?

平将明氏:
あ、J-POPだね、ほとんどね。何でも聴きますよ。AKB48とかね。(笑)聴きますよ、まあ何でも今流行りのやつは大体まあ、聴いてるかな。

インタビュアー:
AKBは好きなんですか?

平将明氏:
AKBはこじはるですよね。こじはる。

インタビュアー:
何か、ウィキペディアで、こじはるが好きって書いてあったんで。

平将明氏:
フォトブック買いましたよ、ちゃんと。

インタビュアー:
あ、そうなんですか。(笑)何がそんなに。

平将明氏:
いや、あのね、セブンイレブンで売ってたんですよ、こじはるのフォトブック。

それもうすぐ買ったんだけど、そしたらうちの師匠も買ってきて、「こんなの有りました」って。だから俺二冊持ってんの。可愛いじゃん、あのー。純粋にさ、やっぱり、AKBって面白いなって思って見てんだけど、やっぱり僕等が見ると、かなりこう、幼い感じがするんだよね。一人一人のメンバーがさ。こじはるは可愛いな。【●●18:31】だけどさ。こじはるは可愛いですよ。

AKB総選挙と自民党総裁選

インタビュアー:
まあ、AKBも選挙してますから。選挙してる所は共通してます。

平将明氏:
いや、だからね。AKBの選挙ってさ、260万票なんだよ。260万票。で、自民党って、総理選ぶ前に総裁選ぶでしょ。安倍総裁。で、総裁選挙で、国会議員の票と、党員票って半々なのよ。で、党員が今80万人しかいない。

だからまあ、要は、その、AKBはさ、260万分の1だよね、自分の1票は。
こっちはまあ80万人だけど、国会議員と半々だから、こっち160万分の1だよね。で、こっちはCD一枚買うんだよね。CD。で、こっちは党会費っていうのを、年間4000円払って、2年払わなきゃいけない。8000円。だからまあ、2.5倍くらい高いんだけど、こっちは260万分の1で、こっちは160万分の1で。

こっちは、AKBのセンター選べるってだけじゃん。こっちは総理だから。だったらこっちの方が良いんじゃないのみたいな話を今してて。

で、今ね。ネットで自民党員を募集するって仕組みを作ったの。今まではちゃんと書類書かないと党員になれなかったんだけど、今僕のホームページ行くと、バナークリックすると、そこで、自民党になれる訳。

で、次何考えてるかって言うと、ネット投票しようと思ってる訳。総裁選挙。ネットで投票できるようにしようと思ってる訳。そうすると盛り上がるよね。こないだAKBの選挙ってさ、若者の政治離れ、総理は選べないけどセンターは何かセンターは選べるみたいなのあったから、いやいやいや総理も選べるよみたいなのを作ろうかと思って。

インタビュアー:
面白いですね。

平将明氏:
面白いでしょ。そしたら。まあ二十歳以上だけどね。

そうすると、自民党員にネットでなれて、別に面倒くさい国会議員とか、都議会議員とか、区議会議員とかと付き合う必要全く無くて、ネット上で党員になれて、二年分会費を納めたら、今度はネットで投票出来る訳。

で、総裁選をさ、ニコ生とかで盛り上がりながら、バンバン野次とか。あの、あそこで書いてる分にはセーフだからね、野次は。書いて、それで盛り上がりながら投票が出来て、総理が選べる。だから実質首相公選制だよね。

今野党が駄目駄目じゃん。だから、自民党は駄目だけど、じゃあ他の野党っていっても他の野党は駄目なんで。これ良くないんだよね、本当はもっと野党が強くなって、いつでも政権交代するっていう状況を作んなきゃいけないんだけど。まあちょっと今野党がどうなるかっていうのはあるんだけど、一方で、その党員になれた、総裁が選べる、しかも、160万分の1の価値、バリューを持って。

だったら、総裁を選ぶっていう所で便種主義の機能を少し補完してもいいかなっていう感じはするよね。だからそういうの考えてるんですよ。ただただぼーっとAKBの選挙を見ている訳じゃなくて。そうそうそう。

インタビュアー:
結構新しい制度とか生まれてるんですね。
インタビュアー:
新しい制度って結構生まれたりっていうのは。

平将明氏:
いやまあ、最近だよね。だから、私みたいな自民党っぽくない政治家が自民党に入ってきて、それで、その業界とか特定の団体から応援されてないのに国会議員をやり続け、派閥にも入らず、好きな事を良い、で、そういう人が今、副幹事長なのね。結構偉いんだよ。(笑)

で、なって、じゃあネットで受付しようとか、総裁選でネット投票しましょうとか、そういう発想が実際に党として採用されるようになってきたと。まあこの10年くらいじゃない。

学生時代と勝負論

インタビュアー:
学生時代は、平さんはどの様な生徒だったでしょうか。

平将明氏:
まあ勉強しなかったよね。まあスポーツはバトミントンをずーっとやってたけど、まあとにかく勉強は嫌い、で、コツコツやるのが大嫌い、ルーティンワークが嫌い。とにかく、勉強しないで済むんならそれに越したことはない、と。

ただ、やっぱりそうは言ってもね、それなりに成績とらないと、あのー、僕は早稲田実業、早稲田の付属校なんだけど、まあ上にもいけないので、試験の前の日はちゃんと勉強しましたよ。かなり集中して。

だから、その、教科書をまあ60ページくらいさ、範囲があったら、5時間なら5時間って決めて。そうすると1ページ何秒って決めて。それをさらにその、3分の2と3分の1に分けて、その3分の2の時間でザーッと読んで。で残りにもう一回3分の1の時間で読んで。で、直近に覚えてるから結構覚えてるよね。
それで試験して、で、終わったら忘れてって。でも結構成績良かったですよ。

直前にしか勉強しないけどね。それはね、やっぱり集中力ですよ。

だから、大事なのは、そのコツコツ勉強するのも大事だけど、ここ一番に集中して勉強するかしないかだから。

だから、日頃コツコツ勉強するのも立派だけど、日頃勉強しなくて、ここ一番でも勉強しない奴いるじゃない。これ駄目。結局ね、どこでも我慢しない訳だから、そうするとそういう人間って言うのはね、結構逃げるんだよ、ここ一番の時に。

でも日頃やってなくてもここ一番の時にここが勝負所だってまず分かるセンスを磨くのは大事ね。勝負所じゃない所で気合いを入れても駄目だよ。で、勝負所は、もう腹決めて、バチッとやる、と。だからそういう人はやっぱ強いよね。全般的に。まあだから分かると思うけどさ。

インタビュアー:
そうですね、夏休みは頑張りたいと思います。

平将明氏:
ああ、そうそう、頑張って。あのね、ここ一番の所で一度も勉強した事の無い人って、要は、嫌な、やりたくない事をあえて一定期間我慢して、集中してやった事のある人間とそうじゃない人間でその後の人生が全然違うよやっぱり。うん。分かる。その、いざっていう時にこいつはずっと逃げてきた奴だなというのは分かる。

そういうのはやっぱり信用されない。で、伸びない。だから、それは、やらなきゃいけない時は腹を括ってやると。そういうの大事だと思うよ。

インタビュアー:
高校生時代はバトミントンに結構打ち込んでて。

平将明氏:
まあバトミントンは部活だったから、ね。部長もやってたんで。やっててね、まあでも、まあ本当勉強しなかったし、バトミントン以外はやっぱり、まあ不真面目な学生でしたね。

インタビュアー:
そうなんですか。(笑)

平将明氏:
あんまり、そうだなー。ちょっとあんまり言える様な話じゃないで、あの。(笑)動画の前で。

平将明の政治論

インタビュアー:
世代的にはバブル世代…?

平将明氏:
バブルより学生、だから僕が大学卒業した時が平成元年、平成1年で、バブルのピーク。どこでも就職できた。どこでも就職できた時代だね。

で、平成元年で社会出て、今26年でしょ。四半世紀。こんなに駄目だとは思わなかったよね、日本経済が。25年に渡って。今アベノミクスで、少しやってるけど、ただアベノミクスっていうのは、根本的治療法じゃないんでね。

日本は、その、人口が減ってくる、と。そうすると消費者も減るし労働者も減るでしょ。で、国際競争がどんどん激化してるよね。これは世界的要因でしょ。そうすると、財政赤字っていうのを持ってるよね。だからその財政政略ってなる訳。で、それに関連して、25年間で触れる不況だったから、ちょっと心の部分も、ちょっと萎えてるよね、皆。なんかもう、頑張っても頑張んなくても一緒だな、みたいな。だからこういう様な事の本質的なものを全部解決するのはアベノミクスじゃなくて、これはこれで置いといて、経済に効きそうな制作を全部やるってのはアベノミクスな訳。

中央銀行の金融緩和と、政府の財政出動と、成長戦略。で、成長戦略っていうのは自由貿易と規制改革。そのパッケージで一気に投入したから、今大分経済が良くなってきた訳。だから、でもその半面、じゃあじゃあ少子化っていうのはどうすんだって言ったって、これに対する解決策はアベノミクスには無いよね。

競争、世界競争が厳しくなっているって事に対しては、成長戦略の中での自由貿易。で、TPP推進してその後はアジア、中国も巻き込んだ自由貿易を作るっていうとこはやるけど、それに勝てる企業になるかどうかはこれからの話だよね。僕等は環境整備しかしない訳だから。

財政赤字っていうのは消費税5から8、8から10って上げていくけど、まあそれじゃあ多分足りませんねっていうのが相場だから。

それをどこまで上げていくか。ただ、これ上げると、その分消費を冷え込ませるから、経済にはマイナスになる。だからそこで、その、どういう風な政策パッケージをするかという事なので、だからアベノミクスをやって、時間を稼いで、その中でこのいくつかの構造的な問題に対して、【●中上記的●27:47】に解決していく、というのをやらなきゃいけないので。

だから、その、プロの仕事が求められてる訳、政治家に。だからそれは古舘さんとか、みのもんたさんとか、言いたい事言ってるけど、まともな議論したら軽く論破されると思うよ。ちゃんと政策やってる人から。

政策っていうのも薬と一緒で。効き目もあるけど副作用もあるんだよね、必ず、政策っていうのは。それで反対政党とか、評論家とかマスコミっていうのは、副作用のとこだけフォーカスして、「こんな悪いことはあれじゃないかな」って言う訳。

でも我々政策作ってる人間は、この政策にはこういう副作用があるっていうのは分かってる上で、でもこっちの病気を治すのが先でしょ、って言ってやってるのと、その、薬を合わせて処方箋にしてさ。それで、頭痛薬飲んだら胃が痛くなるから胃薬も一緒に出しておきますみたいな、それが政策パッケージになる訳ね。だからそういう所まで見ながら、やってるんで。その一つ一つの薬の副作用のとこだけピックアップして、こんなんなってんじゃないかって言われても、そんなのは分かった上でこっちはやってるんでね。

副作用も分からないで只々全部OKみたいなのは、無い訳ね。だから景気が悪いから財政出動っつったら、財政赤字が増える話になるし。自由貿易進めましょうといえば、グローバルで活躍してる企業にはプラスになるけど、競争力の無い産業にはダメージが行く訳です。

だから、全てはそうだよね。消費税上がれば財政改善になるかもしれないけど、その分消費が落ち込んで経済を、足を引っ張る。だから全てそういう世界な訳。

だから、本当は、最も優秀な人達が政治家を目指して、その中からさらに選挙で選ばれた優秀な人達がプロの仕事で政策を作って、遂行してくっていう国にしないと、ちょっと日本はかなり難しい状況になってるので。

なんか、この人物凄い格好良いわ、イケメンね、とか。可愛いわね、とか。ああ、なんかオリンピックで見たことあるわ、とか。それで、まあそれでも立派な人は立派な人で選べば良いけども、あんまりミーハーに選んでも駄目だしね。

だからそこは今後、一番の課題じゃないかなと思うんで。

最初の話戻るんだけど、やっぱりその、優秀な人達に出来るだけ政治家と一緒にね、接する機会をもって、少なくともその中の何人かが「俺は政治家になろう」と思って。全員がなれる訳じゃないんだけど。裾野が広くなればなるほど、競争が厳しくなり、新陳代謝が進んでって、ここに残ってる国会、衆議院なら480人、参議院なら242人が、非常にこう絶対にすぐ上がっていく。

そうすると、ローメイカーとして政策を作り実行する訳だから、国家全体が良くなって来るっていう。

そのためにはまず有権者の側もね。選ぶ側が厳選をされて来てもさ、選ぶ、実際に投票する方がさ、あの、そういうマインドとか、感性を持ってなければ、そうはならないんで。で、両方が必要だよね。ただ、そうやんないと結局、経済というか政治は良くなんないね、と思うね。

インタビュアー:
そうですね、まあ中々、そうですね。政治関心というのは多分上がらないんで、やっぱり地道に頑張っていくしかないですね。

平将明氏:
そう思う。TVタックルもね、深夜帯になっちゃったしね。

インタビュアー:
ああ、そうですね。僕も観てたんですけど。(笑)

平将明氏:
本当に。杉村太蔵と言い合ってもね、生産性、生産的じゃないよね。

インタビュアー:
やっぱりそうですよね。(笑)

平将明氏:
だからそうだよ。もうお笑いの世界。

インタビュアー:
お時間なんで、最後に一つだけいいですか。

平将明氏:
はい。

インタビュアー:
あの、まあ最近都議会のあの、野次の件とか話題になってましたし、まあ先程のインタビューさせて頂いた中でも、そういうのある種専門にしているような議員さんもいらっしゃるみたいな話があったんですけど、何でそうなってしまうんですかね、その。

平将明氏:
まずは、うーんと、良くテレビでの質問で、厳しくね、その、政権を批判すると。

で、これはこれで大事なんだけど、一方で、民主主義の仕組みっていうのは、色んな意見の調整をしてまとめるって仕事もあって。実はそっちの方が仕事のほとんどなんだよね。

だから切れ味良く、気持良く、相手を批判するのっていうのは、まあ結構優しいんだよ。あの、難易度でいくと、政治家の難易度でいくと。

それで政治家の、もうちょっとあの、難しい仕事っていうのは、意見が違う、と。バックグラウンドが違う人達と議論してまとめていくと。大体まとめなければ、一歩も進まないけど。だから、本当はそっちの方は、傍から見ると地味な作業で、ニュースに流れる事も無いけど。まあ本当はそういうのは大事なんだよね。

それと後、やっぱりね、議会はもうちょっと、やっぱり、改革しなきゃいけなくて、僕等が初めて当選した時も、国会対策委員長っていう所の偉い人達から、「とにかく野次れ」と教わる訳。とにかく野次れと。相手をひるませろと。それで、二年くらい前に超党派で、国会改革って提案したんだよね。

それは野次禁止。だからまあそれは、やっぱり一般の常識と政治家の常識はちょっとかけ離れてきてる。やっぱり閉鎖的なんですよ、なんだかんだ言って。だからそこは、やっぱり、一般常識が駄目なら、通して見て駄目なら、それは政治の世界というのも議会といっても駄目でしょうっていう、当たり前の事は当たり前にしていくってのはやっぱり大事だよね。

だからさっきも言った様に、昔親分子分の関係、派閥の親分が「カラスは白い」っつったら、「はい、白いです」って言わなきゃいけない世界だったんだけど、まあ私の様にそんなの全く関係無い政治家が出て来たので、まあこれから変わって行く、と思いますね。

特に東京都議会っていうのは、世界の巨大都市っていうか、国際都市東京っていう自覚が多分あんまり無いんだと思うんだよね。やっぱりローカルな議会なんですよ、閉鎖された。だからこんな世界的なニュースになっちゃって、当事者ビックリみたいな事になってるんだけど、やっぱり2020年、東京オリンピック、パラリンピック、開催する都市としてね。やっぱりそこはある程度、その開かれた都議会になっていかなければいけないし、そりゃ家族の前で言えない様な事はね、野次だからっつって言って良いって話じゃないんで。

まあそこは今後、変わって行くんじゃないんですかね。この問題を通じて、と思います。はい。

インタビュアー:
どうも有難うございます。

平将明氏:
はい。

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