障がい者と奏でる未来へのメロディー

2014年6月3日 貝谷嘉洋 - NPO法人日本バリアフリー協会 代表 -
かつてないほどの高度な文明社会に生きる我々日本人が次に目指すのは、それぞれの人が最大限能力を活かせる社会ではないかとおもう。

それは、障がい者をはじめ、様々な社会的に不利な背景をもつ人々の能力を活かせる社会のこと。

そのためには、社会がその不利を取り除くことが不可欠。
それには日本政府が国費を投入することが必要だけれども、民間でも世論をつくり事業を行うことにより貢献できるという事実もある。

私はNPO法人を運営し、障がい者の社会的不利を取り除くための活動をしている。
活動は「世論をつくる」ための社会啓発と、障がい者への給付、または拠出。

そのために2つの事業を行っている。

ひとつは、10年以上続けている障がい者の音楽コンテスト「ゴールドコンサート」。毎年1000人を超える人々に、楽曲の良さや演奏技術の優秀さを観てもらい、障がい者の評価を高めてもらう啓発と、障がいをもつミュージシャンに活動拡大のきっかけと給与付与を行っている。

もうひとつは障がい者の就労について啓発するために行う著名アーティストによる音楽イベント「GCグランドフェスティバル」。

私とその仲間の障がい者が収益事業を行うことにより障がい者に対する一般の見方をポジティブに変える啓発と、雇用や委託の形で障がい者への拠出を行っている。

音楽イベントには、老若男女、人種、国籍、障がいの有無などのバリアを超えられる力があり、社会全体への波及効果は非常に大きい。
筋ジストロフィーである私をはじめ当事者が活動の中心となり、IT技術をできる限り利用し、国際色豊かなものにし、未来を担う子供たちの教育に力を入れている。

これからの未来のために
いま、音楽のチカラと共に。
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