2016年12月15日 日経「早期解散巡り臆測」「年内?年明け?」「真珠湾訪問で内閣支持上昇か」
日経に「早期解散巡り臆測」「年内?年明け?」「真珠湾訪問で内閣支持上昇か」が書かれている。
「安倍晋三首相が年末に米ハワイで真珠湾攻撃の犠牲者を慰霊する意向を表明したことを受け、早期の衆院解散の憶測が与野党で浮上している。内閣支持率が高水準で推移するなか、年末年始に有権者の注目を集める外交日程が続くためだ。選挙戦略や国会運営をどう組み立てるかでいくつかの選択肢があがる。
『支持率は上がるだろう。日ロでも何らかの前進はあるはずだ。解散はあると思っておいた方がよい』。26日からの首相の真珠湾訪問が決まった後、自民党幹部はこう語った。
真珠湾前の15、16日には日ロ首脳会談もある。北方領土交渉で目立った成果がなくても『交渉を引き続き私に任せてほしい、と解散の口実にできる』との見方がある。
8日に決定した2017年度与党税制改正大綱は異例のスピードでとりまとめた。しかも選挙で忌避される負担増などは少ない。
『いつ何があってもおかしくない』。ポスト安倍をうかがう石破茂前地方創生相は、8日の派閥会合で所属議員を引き締めた。永田町でいま、ささやかれている解散時期はいつなのか。
自民党の二階俊博幹事長ら複数の派閥領袖は否定するが、なお取り沙汰されるのが年内解散だ。
17年度予算案は22日に閣議決定する。14日までの臨時国会の会期を22日まで延長して解散すれば『来年1月10日公示―22日投開票』か『17日公示―29日投開票』の日程が組める。
憲法は『衆院解散から40日以内に選挙』と規定している。年内解散なら高い支持率のまま選挙戦に臨め、来年の通常国会の運営への影響は最小限にできる利点がある。
ハードルは目白押しの外交日程だ。首相は26~28日のハワイ訪問のほか、1月12~17日ごろにはオーストラリアや東南アジア歴訪を調整中。同20日のトランプ氏の米大統領就任式への出席や、1月下旬に訪米して首脳会談する案もある。
選挙期間中に首相が不在となるのは異例だ。公示日の第一声や地方遊説など、過密な外交の合間を縫う選挙戦になる。与党が議席を減らせば、海外に出た首相の責任を問われる可能性もある。
外交日程を優先するなら年明け解散説があがる。通常国会を1月上旬に召集し、16年度第3次補正予算案を早期成立させ15日ごろに解散に踏み切る日程だ。『24日公示―2月5日投開票』か『31日公示―2月12日投開票』なら外交に集中でき、選挙期間中に首相が国内を離れる日数も減る。民進党幹部は『外交日程を考えれば1月解散が濃厚だ』と身構える。
悩ましいのは解散時期が遅くなれば、17年度予算案の年度内成立が困難になることだ。1カ月以上の暫定予算案の編成を余儀なくされれば、アベノミクスへの批判も高まりかねない。
政府は通常国会で目玉政策である働き方改革関連法案や天皇の退位に関連する法案を成立させたい考えだが、衆院解散後の国会召集が2月中旬以降になれば国会運営そのものが綱渡りとなる。
『年金やカジノは不人気だ。いま選挙をやれば野党に相当な票を食われる』。与党幹部の一人は早期解散に慎重な見方を崩さない。野党は国民年金法改正案やカジノを含む統合型リゾート(IR)法案を巡る与党の国会運営に批判を強めており、早期解散なら選挙戦での攻撃材料になる」。
12月26,27日の真珠湾訪問が決まったことで、1月中旬解散、2月上旬投開票で決まりである。内閣支持率60%、自民党支持率40%、民進党10%以下で解散・総選挙となるからだ。