松沢成文 インタビュー全文

プロバガンダ

松沢成文氏:
最近大きなウェイトを占めてきたのがインターネット選挙ですね、で参議院の選挙からインターネット選挙が始まりました。
ただまあこれもですね、なかなかまだ一回やっただけなのでどういう効果があるかわかりません。

で、私も必死にやりましたけども、じゃあそれによって若い人の投票率がぐっと上がったかっていったら上がってないわけですね、全体の投票率も思ったよりも上がってない。
だからインターネットをもっともっとあの駆使して応用して、多くの有権者に候補者や政党の情報が届く、
あるいは有権者からの情報がフィードバックされる、インターネットを通じて。

それによって民主政治の地盤が出来てくる、そういうところまでもっていければネット選挙解禁は僕は成功だったと思いますが、
まだ参議院でやったばっかりなのでこれからですね、ですから僕はもちろんそうだと思いますが
SNSも使いましょう、ブログもやりましょう、FBもやりましょう、行動はツイッターで打ちましょう、みんなやってそうやって多くの人に伝えられるわけですよね。
あるいはHPもいいのに改良しましょう。

僕なんか動画をいくつも作ってですね、みなさんに見ていただけるようにね、やりました。
で、お金もかかるんですよ、でも、んーだからそういうことをやったんだけれども、じゃあそれがどこまで投票率アップとか自分の票に結びついてるかっていうのは
まだまだ分析が必要ですね。

それからネット選挙はお金がかからないで情報を提供したり収穫したりできるというところに意義があると言われているんですが、実は参議院の選挙やってみてお金がかかるんです。
それHPをね、いいものに作るとなったら、他の候補者に負けたくないから動画もやってみようかな、なにをやってみようかな、
どんどんもういいものにバージョンアップしてくと結局それは高いお金がかかるわけですよ。積み上げてったら。
それで競争ですからみすぼらしいHPだったらこんなのやめたほうがいいって文句もくるわけですね。

インタビュアー:
そうですね。

松沢成文氏:
いろんな人お金かけてきちっとしたモノを作らないと負けちゃうよなんて言われると後者もやんなきゃいけないじゃないですか。
で、結構お金かかりました。だからインターネット選挙を導入してお金をかけない選挙にしたいのであれば、
これまでのアナログ型の古い選挙手法をやめましょうということもやらないと改革じゃないんですよ。

今までのアナログ時代の手法を全部やっといて、じゃあデジタルの時代だからインターネットも加えましょうといったらプラスアルファのお金掛かるに決まってるんですね。
だから例えば公営掲示板のポスターなんかはねネットで見てくださいと、ねえあのポスターに参議院の選挙なんか一万五千箇所ポスター貼るだけで
大変なコストがかかるわけですよ、ね、あれはアナログ時代のものじゃないですかと。

だからああいうのはやめようってなると選挙候補者の陣営もこのお金はかからなくなった助かったと、
じゃあその部分インターネットを充実させようってなるのが改革なんですね。
ですからそういう意味でこのネット選挙の投票っていうのはいい方法だと思いますが
まだ参議院選挙一回やっただけじゃねその効用がどういうものかもわからないし、今後改良を重ねながらね、よりいいものにしていかなきゃいけないと思ってますね。

吉本興業と政治

松沢成文氏:
よしもとはやはりすごいネットワーク持ってます。

で、コンテンツ産業に回りたいということで、ですからそのよしもとのネットワークもお借りしてね、自分のアピールができる。
例えばよしもとと一緒にプロジェクトをやってそのプロジェクトに僕も参加する、あるいはよしもとのネットワークの中でテレビに出れる、
あるいはラジオに出れる、こういうこともありますし、
あのよしもとが持ってるそのなんていうのかな芸能メディアとしての力をお借りできるんですよね、
あと僕が今度よしもとになにが貢献できるのか。

実はよしもとの大崎社長と2年半くらい前にお会いした時にちょうどよしもとが100周年でした、
それでよしもとがエリアプロジェクトってのを始めたんですね、地域の。
これはうん、あのよしもとは東京と大阪でお笑いだけやって儲けててもお笑いで日本中元気にするっていう、
日本中元気になってないと、当時特にデフレもひどかったしね、やはり中央集計じゃだめだってよしもとは気づいたわけですね、

それで各地方に各都道府県にお笑い芸人を住まわせてね、住みます芸人プロジェクト、よしもとの職員も住まわせて、
その県のいいところを引き出して、お祭りでもいい商店街のイベントでもいい、こんなに頑張ってて意欲的に活動してる人達がいるんだよと、
そこによしもとの芸人を送ったりね、あるいはローカルテレビと一緒になってそれをアピールしたり、そうするには地域に住んでなきゃダメですよ。 
東京から出張したってわからないじゃない。そうやって地域を大切にして地域から日本を元気にするっていう戦略を100周年を記念にやってこうと、
これがエリアプロジェクトなんですね。

で、ちょうど僕が知事やめたところで大崎さんに会って僕も大賛成と、政治家は地方分権地方分権と言うけれども結局改革なかなか進まないわけですね。
よしもとも会社も地方集計しちゃだめだと、地域に根ざして地方から日本を元気にするってことを気付いてやり始めようと、
じゃあ僕協力しますよ、大賛成と言ったの。

そしたらじゃあ松沢さん今知事じゃないんだからうちに入ってよと、ぜひともねそれでまあなんていうかプロデューサーみたいにしてね、
各地域にどういうイベントがあってどういう地域おこしができるかアドバイスしてほしいということもあって、僕はよしもとに入ったんです。 
ええエリアプロジェクト担当なんですよ、だからお笑い芸人で入ったわけじゃなくてそういう形で入ったんです。

インタビュアー:
なるほど。

松沢成文氏:
それで僕も協力すると、で、よしもとも僕を利用してじゃあテレビに松沢さんこれは出てよ、ラジオも出てよ、
そうすると僕の知名度アップにも繋がると、まあお互いウィンウィンの関係になれるからよしもとと組んだんですね。

インタビュアー:
なるほど。

松沢成文氏:
ええ、で、今でもよしもとと付き合ってまだ所属ですけれども。
あと私として驚いた副次的なこの収穫は、よしもとのお笑い芸人さんともずいぶんトークをしました。

インタビュアー:
でしたね。

松沢成文氏:
あの吉村くんとかね、中田くんとかね、オリラジの中田くんとかね。

インタビュアー:
レイザーラモンRGさんとか

松沢成文氏:
それでその時に政治トークをよくやったんですよ。吉村くんとも2回やりましたし、きむ兄なんかとも。
単に僕はお笑い芸人じゃないからお笑いやるというよりも政治というテーマでお笑いも含めてね、
楽しくトークをすると若い女の子たち、ファンがたくさんいるわけじゃないですか。

吉村くんも中田くんもそういう子たちが見に来てて、ああ政治ってこういうことなんだと、TPPなんつったって若い子みんなわかんないわけですね、
みんなが何使ってる?化粧品、食べ物これが高くなったらどうする?
こうやってTPPの交渉でね、うまくやらないと、関税率が高いと、すごく高いものもの買わされてるんだよとか言うと、そうなんだとなるわけですよ。

政治っていう難しいテーマを若い子達に伝える、それはやっぱりよしもとの芸人さんなんかと政治を面白おかしくトークで伝えていくってことやると
若い人逃げないで聞いてくれるわけですよ、
急に偉そうな政治家が入ってって演説したってね、もう若い十代二十代の子ね、なにこのおっさんってことでみんな帰ってっちゃいますよね。
そう言う意味でこの政治をより多くのみなさんにね伝えていくためによしもとの芸人さんとトークをするっていうのも有効だし、

あともうひとつは話術なんですよ、僕はね西川きよしさん、大御所ですけども、二回東北に慰問に行きました、福祉施設や避難所に。
もうほんとに打ちひしがれて苦しんでいる高齢者の方とか集まってますよね。
西川きよしが行きますと、もう一緒についてって、で西川きよしがこんにちはから始まるわけですね。
そうするとね彼は3分でほんとにこんな疲れきってるおじいちゃんおばあちゃんの顔を全く太陽のような顔に変えられるわけですよ。

インタビュアー:
へえすごい。

松沢成文氏:
この話術、だから僕はねこれはすごいと思ったんですね。
僕も見習いたいですし、芸人と政治家って違うようで似てるんですよ、なぜかというと人に語りかけて人の心を掴まなきゃいけない商売じゃないですか、
芸人さんはお笑いでやるんですね、政治家はそれをスピーチとか演説でやるわけですよ、人に語りかけて伝えるという共通点があるでしょ。
やっぱりね僕はよしもとのお笑い芸人さん見ててそれを学んでます。

インタビュアー:
なるほど。

松沢成文氏:
やっぱり西川きよしは抜群の才能ですよ3分間で人の心を掴む、あるいは3分間でなごやかにして笑わせる。
こいうものはね、政治家学んだほうがいいんですよもっと。

インタビュアー:
そうですね。

松沢成文氏:
今の政治家スピーチ下手なの多いしね、選挙で全く演説できないのに選挙出ちゃうのもいるしね、
政治家目指す以上はスピーチの能力とか人とのコミュニケーション能力はそれこそ勉強してからなってほしいですよね。

インタビュアー:
そうですね。

松沢成文氏:
まあそういう意味でよしもとのお笑い芸人さんは決してバカにできない、
話術という面じゃ私たち政治家も学べるところがある、それをよしもとで学べているというのが僕のよしもととの付き合いなんですね。
政治を面白く伝えるということにしていく。

インタビュアー:
そうですね仰るとおりですね。

松沢成文氏:
だから僕は参議院になってもよしもとやめないです、一応よしもと所属ですけどね。

若者の政策

松沢成文氏:
これはいろんなめんからやっていかなきゃいけないと思いますが、まず1つは子供を産み育てやすい環境を作ってあげることですね
たとえば出産をするときね産婦人科のお医者さんや小児科のお医者さんがいなくなって、産婦人科たらい回しにされちゃったというような例もあるじゃないですか
こんな社会だと子供産むのもこわいよね、だからやっぱり小児科とか産婦人科のお医者さんを充実させてあげるとか
小児医療費を安くしてあげるとかまあそうやって子供を産みやすい環境を作ってあげる

それから2つめには子供を育てやすい環境、とういことで例えば夫婦共働きがどんどん多くなってるから保育所の充実ですよね、
保育所がなければ子供が預けられないそうするとじゃあお母さんも働きたいけど働けない、フルタイムでやりたいけど4次には会社出て迎えに行かないと保育所しまっちゃう
非常に不便ですよね、ですから保育所の充実、あるいは小学校にあがったら学童保育の充実ということもやっていかなきゃいけませんよね
それから今度教育費の問題で言うと例えば民主党は高校の授業料無償化やったけどね、あれはあれで今度じこうになったら所得制限がつくみたいですけども
だから教育にお金がかかると非常に子育てしにくくなるし子供を逆にたくさん産めなくなる
子供一人だったらどうにか育てられるけどこれで2人3人もう教育費だけ考えても無理よ
うちなんか私学に2人言っちゃってるのよ、なんて悩んでるお母さんたくさんいるわけですよね
そう言う意味では教育費をできるだけ安くしてあげる、高校授業料無償化あるいは私学の支援全部必要です、でもこれ全部お金がかかることなのよね

それからもう少し上に行くと奨学金です
勉強したいけど大学に行けないと、今の家計考えると働いて両親支えてやらないと兄弟も多いと、いうまあすごい厳しい環境の人も多いと思うんですよ
勉強したいのであれば奨学金が出ると、もちろん将来返していく奨学金も有償もありだと思いますが、
僕はちょっと競争原理を働かせて大学の卒業の奨学金をもらってねすごい優秀だった場合は返さなくてもいいと
でも真ん中以下くらいの成績しか取らないのであればちゃんと将来返してくださいねというようなさ、仕組み作ればみんな頑張るじゃない

今の大学生勉強しない勉強しないと言われてるから、まあそういうの含めてね奨学金制度なんかを導入してあげると
やっぱり経済的に厳しい家庭の子でも大学に行っていい食を探せられるようになるという、こういうサポートですよねあとは就職ですよ
就職でまあ今経済が厳しいとみんな企業がね新規歳入を抑えますから閉じてきますけども、大企業始業主義じゃなくて日本は中小企業たくさんあるわけですね
中小企業でもこういうとこいいとこあるよと、あなたの勉強してきたものをこういう中小企業のこういう技術で活かせるよ、ってことをマッチングしてあげることです
ハローワークは失業した人だけどこの大学卒業者と企業、みんなねブランドがあるから大企業行きたがるんですよ

有名な企業に行ってるとね、やっぱり自慢もできるし、そうするとサントリーがいい味の素がいいトヨタがいいとなる
みんなそこに集中しちゃってみんなあぶれちゃってもったいないでしょ?
だからそれには中小企業だっていいとこたくさんあって、もちろん中小企業で自分の実力伸ばしてったほうが最後は社長さんになれるかもしれないよ?

あるいはベンチャー企業おこしてね新たな挑戦できるかもしれないよ、とこういうことも含めて就職においてよりよいマッチングを手助けしてくこと
これもあれですね若者の支援につながりますよね、こういう制作を総合的にやってかなきゃダメです

あとあの税制とかね例えば扶養控除を増やすとかあるいは今度は補助金ですよ、子ども手当を増やす
こういう現物支給でね子育てに対してねあのなんていうかな様々な政策ってありうるんですが、でもすべてお金がものすごいかかる
だから民主党も子ども手当そりゃみんな喜びますやってくれると、でもそれを担保する財源が見つからないから最後失敗しちゃったわけでしょう。

で、こんどそれを消費税でみようと消費税は高齢者のね、年金とか福祉とか介護だけじゃなくて少子化対策にも回そうということになってますので
+アルファのお金が消費税を上げることによって出てくる可能性はあるんですね
ですると少子化に対する政策をさらに充実させるためには若い人たちが選挙に行かなきゃダメですよ、

要するに政治家も投票率が圧倒的に高いのは高齢者だから高齢者の制作には熱心なんですよね。
で、若い人はほとんど選挙にいかないから若い人の政策はなおざりになってても文句言う人いないわけだ、選挙でしっぺ返し喰らわないから、
どうしてもウェイトが高齢者対策ばっかりいってる、でも若い人はみんなで選挙行こうと、よし少子化対策や若者の制作に熱心な、不熱心な政治家は落とすぞ
っていうようなプレッシャーが働いたら、いやこれはまずいなとしっかり政策打ち出さなきゃとなるわけですよ。

ですからそういう意味でも若い人が自分たちが政治からね見放されてると思ったら自分たちが政治に参加して選挙に行って
ほんとにこういう政策をやってくれる人をね、応援していこうってことやらないと変わらないですよね
そういうことまで求められてくるんじゃないかと思います。

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