重い公安の責任

2022年7月11日 高野育郎 - グループアム代表 -
安倍元総理が凶弾に倒れた。
テロリストがその気になれば、要人がいともかんたんに殺される国が日本だ。

こんな国に誰がしてしまったんだろう。

事件後、与野党の議員が口々にテロに屈してはならないとか、暴力で言論を封殺させてはならないとか、的はずれな発言をしている。
民主主義への挑戦だとか、選挙期間中にあってはならない蛮行が行なわれたとか、ほぼ同様のコメントが繰り返された。

ま、そりゃ、そうだろう。
さて、この蛮行とやらを許したのは誰なのか。

世界一のスナイパーがビルの屋上から狙ったわけでもなく、音もなく忍び寄った自爆テロリストの爆弾が破裂したわけでもない。
たんに、公安と奈良県警とSPの失態でしかない。
なにか不穏な動きを察知して、探しても、探しても見つからなかったわけでもない。警護の間隙をぬった銃弾が、元総理を狙って、狙って狙撃したわけでもない。

犯人のがさつな動機と粗末な銃器が世界から哀悼の意を表される政治家の命を奪った。

夢遊病者のような、素人テロリストの動き一つ止められない警備体制は、元総理の命を喪失させただけではなく、日本の安全神話とブランドを毀損させた。

公安の責任は重い。
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