2014年10月11日 読売 「自民派閥 勢い明暗」「主流派 新人教育に熱」「離脱続き 額賀派沈滞」

読売に「自民派閥 勢い明暗」「主流派 新人教育に熱」「離脱続き 額賀派沈滞」が書かれている。

「自民党の各派閥が、求心力で明暗を分けている。安倍首相に近い麻生副総理・財務相や岸田外相が率いる派閥が新人議員の選挙指導に力を入れて結束を増す一方、領袖が重要ポストから遠ざかっている額賀派では離脱者が相次ぐなど厳しい状況となっている。

9日昼、麻生氏は自派の例会で、所属議員を前に『自分の選挙と思ってきちんと(地元を)回り、党の政策を伝える努力をすることを期待する』と述べ、来春の統一地方選に全力を注ぐよう呼びかけた。

麻生氏の念頭にあるのは、2012年衆院選で初当選した新人議員だ。麻生派は近く、新人議員らを対象に選挙区情勢などのアンケートを行い、個別相談にも応じる。岸田派では、今月2日から派閥幹部と新人議員の月1回の懇談会を開始。首相の出身派閥の町村派も近く、同様の懇談会を始める予定だ。

各派閥が新人教育に熱心なのは、次期衆院選での新人の再選が派閥の勢力維持に直結するためだ。麻生派は衆院30人のうち、半数以上の16人が当選1回。他の派閥でも衆院での新人の割合は3~6割前後となっている。来秋の自民党総裁選では安倍首相の再選が有力視されているが、『党内の発言力や影響力の維持のためにも新人議員は大事な手勢』(二階派幹部)といえる。特に、岸田派など将来の総裁候補と目される領袖を擁する派閥にとっては、勢力確保は『次の次』を見据えた動きに不可欠だ。

対照的なのが、今月に入り3人が去った額賀派だ。額賀派は田中元首相の流れをくむ名門派閥だが、小渕元首相以降は久しく総裁を出しておらず、領袖の額賀福志郎元財務相を総裁に推す声は派閥内でも少ない。新人議員の再選に向けた対策も現時点で具体的なものはなく、派閥内からは『所属議員に対する派閥の面倒見が悪い』との不満もくすぶっている。

<石破氏らグループ活動も活発化>
『ポスト安倍』を目指すリーダー候補のグループ活動も活発化している。石破地方創生相は9日、自らを支持する議員を中心とした『無派閥連絡会』に顧問として初めて参加し、出席議員31人を前に『無派閥の議員が不利な立場にならないよう助け合う会だ』とあいさつした。しかし、党内では総裁選出馬をにらんだ『派閥化』ととらえる向きがある。党内には谷垣幹事長や甘利経済再生相の政策グループなどもあり、『今後、派閥の形にとらわれない流れが加速して行く』との見方も出ている」。

自民党の各派閥の人数は、町村派92人、額賀派52人、岸田派44人、麻生派37人、二階派29人、石原派15人、大島派13人、他に石破グル―プ30人前後、谷垣グループ15人前後、甘利グル―プ10人前後、無派閥60人前後。安倍派結成には、無派閥60人前後を核に、他派閥・他グループの新人議員を組みこんで120人規模が必須となるが。

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