2017年8月25日 朝日 社説「民進党代表選」「崖っぷちだ、どうする」

「朝日の責任が問われる」

朝日の社説に「民進党代表選」「崖っぷちだ、どうする」が書かれている。

「この崖っぷちを乗り切れるかどうか。野党第1党としての存在意義が問われる民進党の代表選は、前原誠司氏と枝野幸男氏の一騎打ちになった。

党代表は毎年のように交代している。約5年前の旧民主党政権の挫折後、代表選は早くも4度目。あきれる人も多かろう。

本紙の8月の世論調査で民進党の支持率が6%に過ぎないことが、そんな実情を映す。

民主主義が健全であるためには、頼れる野党が必要だ。政権交代に現実味がなければ、政権党は緊張感を失い、おごりや腐敗につながる。『安倍1強』のもとで噴き出した森友学園や加計学園の問題、陸上自衛隊の日報隠しはその典型だ。

7月の東京都議選で民進党は大敗したが、直後の本紙の世論調査では、82%もの人が『自民党に対抗できる政党は必要だ』と答えた。有権者の大多数に、民進党は安倍政権に代わりうる受け皿とは見られていない現状を端的に物語る。

事態は今回の代表選だけで打開できるほど甘くはない。せめて再生への手がかりをつかむためには、どうすべきか。

民進党は何のために、何をする政党なのか。どんな社会の未来図を描くのか。愚直でも、徹底した論戦を通じて国民に示すことだ。

きのうの記者会見で前原氏は『消費税を上げる代わりに教育・子育て・医療・年金・介護の恒久財源をしっかり担保していく』、枝野氏は『原発ゼロへのリアリティーある工程表をしっかりと示す』などと述べた。

両氏はともに旧民主党政権の中枢を担った。その失敗の教訓や反省も踏まえ、原発エネルギー政策、人口減少社会での給付と負担のあり方など日本の喫緊の課題について、自民党と民進党はどう違うのか、具体的な青写真を示し合ってほしい。

自民党と同じように、民進党が既得権益をもつ支持団体に縛られるようでは国民の選択肢にはなりえない。『安倍1強』が続いた自民党が失った党内議論の幅を国民に大いに見てもらう。そんな論戦を聞きたい。

小池百合子・東京都知事を支持する議員らの新党結成が取りざたされるなか、民進党内には政界再編に期待する声もある。世論に耳を澄ますことは大切だが、風に頼るだけでは地に足のついた政治は望めない。新党ブームにあやかるのではなく、地方議員や党員らが参加する代表選を機に、『国民とともに進む』原点に立ち返ることだ。それができるかどうかに、この党の存亡がかかっている」。

社説の主旨である「崖っぷちだ、どうする」に異論がある。

朝日の8月の世論調査で自民党支持率が3ポイント増の33%なのに対して民進党は1ポイント増の6%に過ぎないからである。朝日と民進党が中心になって、森友学園・加計学園・日報問題で安倍1強をたたき、内閣支持率急落となり、安倍政権を崖っぷちに追い込んだのに、むしろ追い込んだ当事者の民進党自体が崖っぷちとなっているのは、朝日と民進党にとって大誤算となった。そもそも民意が民進党を政権の受け皿として認知していないからである。民進党は、野党第1党として、対案を出すことを怠たり、安倍1強批判に終始したからである。特に、5月3日の安倍晋三首相の改憲宣言を契機にフェイクニュースで安倍潰しに狂奔した。

問題は、内閣支持率急落し、自民党支持率も下落したが、肝心な民進党支持率が6%前後で低迷していることである。外交・安保政策、アベノミクス、改憲の対案を提示できていないからである。民主党政権の3年半の失政を国民は忘れていないのである。政権担当能力なしとレッテルを貼られているその政権中枢にいた前原氏と枝野氏の争いである。国民の関心が向かないのは必然である。民進党を崖っぷちに立たせたのは朝日の贔屓の引き倒しとなるが。朝日の責任が問われる。

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