2015年9月5日 毎日「日中韓会談、来月末にも」「中韓首脳合意、日本は歓迎」

毎日に「日中韓会談、来月末にも」「中韓首脳合意、日本は歓迎」が載っている。

「韓国の朴槿恵大統領は2日、『抗日戦争勝利70周年記念式典』出席のため訪中し、中国の習近平国家主席と北京の人民大会堂で約30分会談した。韓国青瓦台(大統領府)の発表によると、両首脳は10月末~11月初めにも韓国で日中韓首脳会談を開催することで合意した。日本政府高官は同日夜、基本的に受け入れる考えを示した。東京都内で記者団に語った。

<3年ぶり韓国開催へ>
中韓両政府の発表によると、中国側が第二次世界大戦中の両国の『抗日』の歴史に言及したが、安倍晋三首相を批判するやりとりはなかった。日中関係改善の兆しが出ていることや、日米両国が中韓両国による『歴史共闘』に懸念を示していることから、双方が抑制した模様だ。

両首脳は、日中韓3カ国協力の重要性をあらためて確認。首脳会談が実現すれば2012年5月以来、約3年ぶりとなる。中国側はこれまで、開催について安倍首相による『戦後70年談話』の内容を見極めてから判断したいとの姿勢を示してきた。青瓦台関係者によると、朴大統領が習主席に開催を促した。韓国側の発表によると、習主席は会談で『これまで朴大統領は3カ国協力の正常化のため、積極的に努力してきた』と、謝意を表明した。

また、韓国と北朝鮮の間で軍事的な緊張が高まっていたが、8月の南北会談で緊張緩和に向けて合意したことを両首脳は歓迎。交流促進など南北間の合意事項や、北朝鮮による核実験などを受けた国連安全保障理事会決議の誠実な履行が重要との考えで一致した。

中国外務省の発表によると習主席は『いかなる緊張を生む行為にも反対する』と発言。北朝鮮が朝鮮労働党創建70周年(10月10日)に合わせ、長距離弾道ミサイル発射などの挑発行為に出る可能性が指摘される中、これを容認しないとの立場を示した。

今後、両首脳は11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)など一連の国際会議でも首脳間の交流を深めることで合意。韓国が参加を表明したアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立に向け、両国が連携していくことも確認した。

<中国軟化を評価>
日本政府は、中韓首脳会談で日中韓首脳会談の開催で合意したことを歓迎している。外務省幹部は『中国が開催に前向きになったことは良かった』と評価。会談の日程については『まだ特定はしていない。詳細は調整中だ』と述べた。秋の臨時国会や安倍晋三首相の外交日程を勘案しながら調整を進める方針だ。

政府は『対話のドアは常にオープンだ』として会談開催に向けて中韓両国と協議を続けてきており、政府高官は2日夜、『少し前から空気が変わってきていた』と述べ、両国が前向きな姿勢を示していたことを明らかにした。また別の政府関係者は、日中韓首脳会談に合わせた日韓首脳会談の開催について『通常はやるのではないか』と期待感を示した。これに関連して、菅義偉官房長官は2日の記者会見で、『日中韓サミット(首脳会談)の年内の早期開催に向けてわが国も協力していきたい。中韓両国との関係を強くしていきたい』と強調した」。

日中韓会談が10月末~11月初めに韓国で開催することで合意したが、それに伴い日韓首脳会談開催が確実となった。問題は、中韓両国が前向きになった理由である。中韓両国の経済悪化である。日本からの経済支援を期待してのものである。中韓を分断する好機である。

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